国民生活審議会消費者政策部会第7回自主行動基準検討委員会議事要旨

平成14年4月2日

内閣府国民生活局消費者企画課


1.日 時   平成14年3月29日(金) 14:00~17:00

2.場 所   第4特別会議室(中央合同庁舎4号館4階)

3.出席者   

(委員)松本委員長、池田委員、稲岡委員、川本委員、澤藤委員、高委員、田中委員、

タン委員、鍋嶋委員、原委員、坂東委員、宮部委員、山本(豊)委員、吉岡委員

(事務局)亀井政務官、永谷国民生活局長、大石国民生活局審議官、渡辺国民生活局審議官、堀田消費者企画課長、幸田消費者調整課長、永松国際室長他

4.議 題

「消費者に向けた自主行動基準」の策定・運用に関する指針(中間報告素案)について

5.会議経過

1) 事務局より、「消費者に向けた自主行動基準の策定・運用に関する指針(中間報告素案)」について説明があった。

〔主な意見〕

「はじめに」について

・ 規制改革の中にも係わらず、自主行動基準をやらなければならない理由を明確にすべき。

・ 規制改革の中で自主行動基準が大事なことがすぐに理解できる書き振りにすべき。

・ 大きな流れの中で自主行動基準が必要と整理すべき。よって、食品事件の記述は不要。

・ 食品事件があったから本指針を検討している訳ではない。根本的に自主行動基準をやるべき時代。そうした書き振りにすべき。ただし、食品事件は削除せずに残して欲しい。

・ 規制改革の中で自由を与えるのであれば、事業者がセルフ・コントロールするのは当然。フェアーを担保する仕組みがコンプライアンス。

・ 自主行動基準は「利益の源泉」というよりも事業者の「責任」と整理すべき。

・ 自主行動基準の最終目的が信頼を高めることと読めるが、本来は消費者利益の擁護が目標のはず。

・ 今後も消費者対事業者という関係は残り、相互依存という混然一体の関係にはならないはず。対立関係から対話へという流れではないか。

・ 法令による対応が不要であって、自主行動基準が全面化していくということではない。法令と事業者による自主的対応と第三のオプションである自主行動基準の3つの方策の適切な組み合わせが必要で、そうした記述にすべき。

・ 経営の意思、目指す方向を示すのが自主行動基準。意志と思いをどういう方向へ持っていくかを考えることがまず重要。「約束」では概念が狭く、コンプライアンスも法令遵守と方針、意思の遵守徹底と理解すべき。

・ 誠実な経営が信頼の回復には重要。

・ 事業者から情報が提供されても、消費者には理解できない人もいる。広く消費者の利益保護を図ることを明記すべき。また、自主行動基準のもう一つの目的は「公正な取引の確保」で、それも明記すべき。

「Ⅰ.自主行動基準の考え方」について

・ 自主行動基準の範囲は柔軟性を持たせてもらいたい。「自分たちで考えて範囲を当然に補ってもらいたい」との主旨を書いてもらいたい。

・ 業界団体のものに準拠させると同じものばかり出来てしまう。参考程度に止めるべき。

・ 「自主的拡大」、「法令の上乗せ」は誤解を招く。「法に主旨に則って行動する」ということではないか。

・ 自主的拡大や法令の上乗せはまさに自主行動基準の根幹。削除は納得いかない。

・ 「全てのプロセス」について消費者の情報開示を求めるのは時期尚早。

・ 透明性が最も重要。「外から見えないものを見れることが信頼の第一歩」と明記すべき。

・ 「対立から対話に」が基本的な考え方であり、固定的に考える必要はない。行政が行っているパブリックコメントに似た方法もある。

・ 従来、事業者の視点だけだった自主行動基準に「消費者の視点を入れよう」というのが本指針の重要なポイント。

・ 全体的トーンとして消費者が一緒になって自主行動基準を作ることが重要とした上で、そうした行動を取らないならば、その理由を明示してもらえば透明性が高まる。

・ 中小企業のところに、ベンチャーにも最低限、皆が守っていることや今回の取組みを守ってほしいことを記載してほしい。

・ 中小事業者に第三者認証を行わせるのは無理ではないか。

・ 事業者団体による準拠を宣言するだけだと信頼性に弱いので、認証が必要と記述したものであり、規格の第三者認証までの意味はない。

・ 中小企業にも出来るだけ本指針の趣旨に賛同してほしいから、具体的な文書で書いている。抽象的な文章では意味がない。

・ 第三者機関は中小に限った話ではないのではないか。

・ ISOが不十分な場合には日本として深く関与していくべき。

・ ISOで出来れば、もっと厳しいはず。この書き方でよいのか。

・ 本指針が国内規格に当たる性格のものなのかどうかに掛かっている。しかし、「どうすべき」と本指針では記載していないので、規格と捉えられることはないのではないか。

・ 本指針と企業の社会責任に関するISO規格は対立することはない。

「Ⅱ.消費者に向けた自主行動基準」について

・ 「取引事業者の考慮」はきわめて重要。特に消費者問題の2割を占めるクレジット会社と加盟店との関係は例に入れて欲しい。

・ 「対象者の範囲」において消費者から見れば正社員かパートかは見分けが付かず、消費者が当然入っていると思っている人が含まれていないというのはおかしい。「出来るだけ関わる人は入れるべき」と記載すべき。

・ 従来は「正社員」に限定されているのが事業者の常識であった。それを本指針で拡大させるのであれば、事業者がその範囲を判断して明示させることが重要。

・ 非正規社員という言い方では限定的ではないか。代理人や会社が使用している全ての業者(配送業者等)まで広げてもよい。

「Ⅲ.自主行動基準策定・運用のための留意点」について

・ 「継続的な改善」は緊急時の対応等に限定された記述であり、範囲が狭い。会社の体制自体の継続的改善も含めて記載するべき。

・ 体制全体の継続的見直しは「ステップ⑥」に入っている。

・ 「イメージのみを重視した行動」、「合理性を欠く批判」とあるが、理由なく消費者が糾弾されている感じ。企業が見えないために消費者が出来なかったことが根本にある。

・ トーンを落としてよいが、完全に消してしまうのでなく、両面を残して欲しい。

・ 「消費者の役割」に書かれている「結果責任」が改革の原動力になっているのも事実。企業から見ても重要。

「Ⅳ.実効性確保・策定促進の方策」について

・ 「(1)当面の取組み」に事業者の取組みとともに消費者への認知度の向上がまず必要。

・ 海外から入ってきている企業に対しては当指針をどうするのか。外資系企業にもこうした取組みを促進させるべき。

・ 「公益通報者保護制度」と呼んでいるが、公益であるものを通報しなければならなくなるのか。「内部通報者」の方がよい。

・ 日本版401Kプラン等では自主行動基準が間接的に生かされるということを説明すべき。

・ アウトサイダーに関する苦情がある場合、オーストラリアではその企業に行動基準の存在と違反している可能性について知らせるようにしている。そうすることで会員に加盟してくることが多いと聞いている。あるいは行政に通報することも行われている。

・ 一生懸命やったことが損しないような仕組みが必要。

・ 作ったことが有利になる社会的仕組みと事業者が作ることの奨励を同時に行わなければならないところが今回の取組みの難しいところ。

・ 「評価組織の育成」がまず必要ではないか。評価組織は企業にもメリットがあり、経団連等にも支援を頂きたい。

・ 公正競争規約という不完全な制度の下でより良い制度が出来るか疑問。

・ 「公正競争の阻害」でなく、「不当に公正な競争を損なっている場合」とすべき。消費者保護の観点から考えて、少しでも競争が減殺されただけで違法とすべきではない。正当な理由なく、あるいは不等な競争減殺が要件。公取委はこうした考えを無視している。

2)次回日程は平成14年4月4日(木)14時から予定。

以 上

* 本議事要旨は暫定版のため、今後修正があり得ます。