国民生活審議会第18回自主行動基準検討委員会議事要旨

平成14年12月13日

内閣府国民生活局消費者企画課


1.日 時   平成14年12月9日(月) 15:00~17:10


2.場 所   永田町合同庁舎第4共用会議室


3.出席者

 (委 員)
  松本委員長、池田委員、稲岡委員、川本委員、澤藤委員、田中委員、タン委員、 鍋嶋委員、南条委員、原委員、坂東委員、宮部委員、山本(隆)委員、吉岡委員

 (事務局)
  永谷国民生活局長、田口大臣官房審議官、河大臣官房審議官、堀田総務課長、 中村消費者企画課長、七尾国際室長ほか


《 配 布 資 料 》

    議事次第【PDF:4KB】

                 資料 消費者に信頼される事業者となるために―自主行動基準の指針―最終報告(案)(80KB)

                 資料 自主行動基準の指針<最終案>についての意見(吉岡委員)(12KB)


4.議 題

1) 消費者に信頼される事業者となるために-自主行動基準の指針- 最終報告(案)について

2) その他

5.会議経過


(1) 事務局より、最終報告(案)について説明があり、大要以下のような議論があった。

〔主な意見〕

○「共同規制」について

・ 「はじめに」の「...行政がともに考え作成していく...」という表現は望ましくない。行政ができることは、相談にのることが精一杯であろう。

・ 「はじめに」において、「行政」が出てくることがまずいのではないか。削除すべき。

・ 消費者が本報告書を評価するかは、消費者がしくみの中に関与することがどれほど伝わるかにかかっており、同時に消費者が関与することによって独禁法を越えることができる。削除されたオーストラリアの例の復活を検討すべき。

・ P1の共同規制の部分は、「消費者、行政がともに考え、行政が支援し...」とすれば最小限の修正になるのではないか。

○自主行動基準の定義について

・ P3の図は、「自主行動基準が、倫理綱領や日本経団連の企業行動憲章と変わらない」という印象を事業者に与える。

・ 「corporate codes of conduct」と「market-based codes of conduct」が混在しているので、言葉を分けてそれぞれについて定義すべき。

・ 本報告書でいう自主行動基準とは何かを定義すべき。

・ P3の図で、「消費者対応に関する自主行動基準」を入れられるなら入れるべき。その場合、消費者との関係のみから矢印を引くのではなく、全体から濃淡付けをして矢印を引くことが必要。

・ コーポレートな行動基準と最低限の消費者保護としての行動基準は、明確に分ける必要がある。

・ 自主行動基準の定義は、P1の第2パラグラフに記述している内容で十分。また、P3の図はいくら議論しても決着がつかないので、「自主行動基準」の四角から矢印を下に引き、「消費者対応に関して望ましい事例は<別添>参照」としてはどうか。


○自主行動基準の公表について

・ 中間報告では「公表すべき」となっていたのだから、「望ましい」では消費者政策の1つの分科会としては後退し過ぎている。「消費者の役割」にも「公表された自主行動基準を評価し...」と記述しているのに、見えないままでは評価のしようがない。せめて「メッセージ」は「公表する必要がある」、「はじめに」は「公表するものである」とすべき。

・ 消費者がどれほどインパクトを受けるかを考えると企業にとっても「公表すること」がスタートラインであろう。

・ 「公表」についての記述がおかしい。「消費者が評価せよ」と言っておきながら公表されないのでは意味がない。また「公表」というのはポスター1枚の掲示でも「公表」であり、さらに「望ましい」では二重で弱い。

・ 一挙に全てを「公表すべき」というのは難しく、事業者は動きがとれなくなる。望ましいという流れを示すだけで十分ではないか。

・ 中間報告では、「消費者に関する自主行動基準」ということで議論していたので「公表すべき」であったが、今の議論はそうではなくもっと広い。よって「公表することが望ましい」で十分だと思う。

・ 金融機関の勧誘方針を調査していると、かなり具体的になってきている。事業者自らが工夫して公表しており、事業者は進んできている。

・ 「メッセージ」の「対外的にも公表することが望ましい」を「積極的に公表することが望ましい」に変えてはどうか。


○「消費者関連法がミニマムスタンダード」であるという点について

・ 「法令との関係」でP7の「消費者関連法がミニマムスタンダードとして...」という表現は、消費者関連法がミニマムスタンダードで良いと是認しているようであり、他の手法をネグレクトしているようである。

・ P7の「ミニマムスタンダード」の記述は、消費者関連法は最低限のものしかやらないというニュアンスなので納得できない。


○「21世紀にふさわしい消費者政策」について

・ P9,P21の最後の一文は、自主行動基準の策定

・運用が21世紀の消費者政策手法に最もふさわしいと誤解を招くので、削除すべき。

・ P21の最後の一文は言い過ぎなので、表現を弱めるべき。

・ 消費者の行動は変わって行く。今後何が主流になるのか考える必要があるが、消費者政策部会では考えているのか。それを抜きにして、今ある問題だけ取り扱っているような感があるが、それでもいいのか。

・ 消費者サイドから見ている企業水準と現実の企業水準の乖離は大きい。よって自主行動基準に任せて消費者政策が上手くいくとは思えず、21世紀の消費者政策の中枢にはなりえない。

・ 自主行動基準は消費者政策の中に位置付けられる必要があり、P9,21の最後の一文は削除すべきでない。誤解があるのならば表現を弱めれば良く、将来的に自主行動基準がどうあるべきかを含めて議論すべき。

・ 「21世紀にふさわしい消費者政策の展開」ということ自体は正しく、後は表現の問題ではないか。

・ P9,21の最後の一文はともに、「消費者保護の手法の1つであり、他の諸手法とともに...」とすれば問題は解消するのではないか。


○<別添>について

・ <別添>の内容は、全部読まなければ分からないので、目次の中に項目を記述すべき。

・ <別添>P28~30の体制の話では、事業者は何をすればいいのかわからない。 →<別添1>で内容、<別添2>で体制と分けてはどうか。

・ <別添1>、<別添2>として、内容と体制を分けると全体の整合性がとれない。


○その他意見

・ 中間報告の時には、新たな社会をどう作っていくかという志があったが、それが後退してしまっているのは残念。

・ 「「連邦量刑ガイドライン」的考え方の導入の検討」の最後の文章は不正確なので、事務局宛にメールで送信したとおりにすべき。

・ 事業者団体策定の自主行動基準への違反事業者名を公表すること等が認められなければ実効性がなく、信頼できないので、公正取引委員会に独占禁止法適用の在り方について働きかけても良いのではないか。 →事業者団体の自主行動基準について議論すれば切りがなく、この委員会で議論して合意を得ることにも無理がある。よってあえて触れないこととする。

(2) 審議の結果、以下の点が了承された。

・ 「はじめに」の「共同規制」に関する一文は、「3.事業者団体による自主行動基準の策定・運用」に移し、必要な修文を施した上で、「共同規制」という言葉は残す。

・ P3の図は、「自主行動基準」という四角の下から矢印を引き、「消費者対応に関する自主行動基準は<別添>参照。」という一文を入れる。また、「消費者との関係」はゴシックではなく明朝体にする。

・ 「メッセージ」と「はじめに」における「公表」に関する記述はそのままとし、P6の「消費者対応に関する自主行動基準」の部分では、「公表する必要がある」とする。

・ P7の「法令の上乗せとは、消費者関連法がミニマムスタンダードとして...」は、「法令の上乗せとは、消費者関連法令に規定がない新たなルールを自主行動基準で定めるような場合である。」とする。

・ P9最後の一文は、「さらに、自主行動基準の策定

・運用は、事業者の行動を一層消費者志向のものとすることを通じ消費者利益の増進に重要な役割を果たす手法の1つであることから、その促進を、今後の消費者政策の中に位置付け展開を図っていく必要がある。」とする。

・ 「「連邦量刑ガイドライン」的考え方の導入の検討」の最後の二文は、「しかしこの問題については、各種行政処分に横断的に適用される処分基準の策定の可能性など、行政法全体、さらには刑事法の理論と機能全体を視野に入れて議論すべき点が残されており、さらに検討が必要である。」とする。

・ P21最後の一文は、「また、自主行動基準の策定

・運用は消費者政策の展開において重要なものであり、消費者政策の中で位置付けていくことが必要である。」とする。

・ 目次の<別添>の部分に別添の項目を入れる。


(3) 以上、必要な修文を行った上で当委員会の最終報告とし、具体的な修文については委員長に一任することとした。また、最終報告の取扱いについては、12月17日の消費者政策部会に報告後、公表することが了承された。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    以 上

* 本議事要旨は暫定版のため、今後修正があり得ます。