平成14年12月9日
内閣府国民生活局消費者企画課
1.日 時 平成14年11月29日(金) 14:00~17:00
2.場 所 中央合同庁舎第4号館第4特別会議室
3.出席者
(委 員)
松本委員長、池田委員、稲岡委員、川本委員、澤藤委員、高委員、滝川委員、 田中委員、タン委員、鍋嶋委員、南条委員、坂東委員、宮部委員、山本(豊)委員、 山本(隆)委員、吉岡委員
(事務局)
永谷国民生活局長、田口大臣官房審議官、堀田総務課長、中村消費者企画課長 幸田消費者調整課長ほか
  資料1 消費者に信頼される事業者となるために―自主行動基準の指針―最終報告(案)(14KB)
  資料2 第41回全国消費者大会におけるアピール並びに特別決議について(吉岡委員)(16KB)
  資料3 自主行動基準の指針―最終報告素案についての意見(原委員)(7KB)
4.議 題
1) 消費者に信頼される事業者となるために-自主行動基準の指針- 最終報告(案)について
2) その他
5.会議経過
(1) 事務局より、最終報告(案)について説明があり、大要以下のような議論があった。
〔主な意見〕
「メッセージ」について
・ 「メッセージ」は誰から誰への何のメッセージか不明なので、記述すべき。またコンプライアンスの色彩を入れたほうが理解しやすい。
・ 「メッセージ」で「不祥事を隠蔽することは困難な時代」とあるが、「困難」では消費者に向いているのかどうかわからない。別の言葉にすべき。
「はじめに」及び「1.自主行動基準の考え方」について
・ P3の図が分かりにくい。自主行動基準は倫理綱領等と同じものなのか、消費者との関係で倫理綱領とは別のものを作るという趣旨か。消費者対応に関して詳細に例示しているが、同じレベルのものを他のステークホルダーについてそれぞれ作成すると大変なことになる。
・ P3の図で「消費者との関係」から矢印が出ているので、誤解を招く。この内容は消費者志向の内容であって、自主行動基準とは別物だということを文書で書くべき。
・ 自主行動基準の定義が場所によって異なる。体制まで含むのかどうか整理し概念を決める必要がある。
・ 「自主行動基準」と「消費者対応に関する自主行動基準」が混在しているので、整理をした方がわかりやすい。<別添>についても同様。
・ 全般の経営活動に関する基準なのか、消費者対応に関する基準なのか。まだ整理ができていない。P3の図の右下部分やP6の表などは、消費者対応として後の方にまとめるべき。
・ 自主行動基準における消費者保護・問題の位置付けが重要であり、保護を切り口に整理すれば良い。
・ 自主行動基準の「自主」の意味が曖昧。①法の上乗せ、②法への具体的取り組み、という2つの意味がある。
・ 体制についての情報を発信することには大賛成。しかし、自主行動基準の定義の中に体制を入れると、企業が作っている倫理綱領等は具体的であったとしても自主行動基準にならないことになる。よって、自主行動基準のうち、消費者向けに発信する方針等に付随して、担保する仕組みとして盛り込むのが良いのではないか。
・ 目的は、消費者の信頼確保なので、それをコアとして議論する必要がある。
・ 望ましいと考えられるモデルを示し、企業の裁量に任せるべき。
・ 消費者に信頼される事業者となるための自主行動基準の指針なので、消費者との関係で具体的なものをアドバイスするという性格のものであるべき。
・ 中間報告には「共同規制」という言葉があり、消費者の参加が言われていたが、本案ではなくなっている。記述すべき。
・ 「法令との関係」で、「消費者関連法が民事ルール化しており、ミニマムスタンダードだから法令の上乗せが必要」という具体的記述があるべき。
・ 行政の役割に関する記述が少なすぎ、消費者とのバランスを失している。行政に裁量の余地を残すから問題が起きるのではないか。
・ 行政の役割は、P18以降が具体的になっていないので書けないのではないか。規制に代えて自主行動基準をバックアップするという形でまとめてはどうか。
・ 行政の取り組みが少ないという指摘だが、「ホームページを通じた普及啓発」などは推進して欲しい。環境報告書もトリプルボトムライン(環境・社会・経済)というように、環境から広がっている。
「2.自主行動基準策定・運用のための留意点と手順」について
・ P10「責任の明確化」で「遵法経営」とあるが、P17で「コンプライアンス経営」として脚注をつけている。P10を「コンプライアンス経営」として、脚注をつけるべき。
・ 「効果的な自主行動基準策定の手順」の「ステップ1」~「ステップ6」に小見出しをつけるべき。
・ 「効果的な自主行動基準策定の手順」で、消費者が策定
・運用に、「直接」、「どのように」関わるのかが不明確。直接関わることの透明性を確保することが重要。
「3.事業者団体による自主行動基準又は雛型の策定・運用」について
・ 「corporate codes of conduct」と「market-based codes of conduct」が混在して、一緒に議論されているからわかりづらい。
・ 事業者団体の自主行動基準を個別企業が遵守することと、個別企業の自主行動基準を個別企業が遵守することを分けて整理する必要がある。
・ 事業者団体の自主行動基準に制裁を伴う運用は役立つこともあるが、厳しいものほど競争制限的になる。
・ 事業者団体の自主行動基準の策定・運用にはいろいろな課題がある。そのような課題には、「~のような考え方がある。」という具体的記述を入れればよいのではないか。
・ P15「公正競争規約」の9行目「このため」以下の文章は何が言いたいのか分からない。整理して欲しい。
<自主行動基準の策定促進と実効性確保>の「法令とのリンク」について
・ 善意の消費者のみならいいが、逆手に取る人もいるので、「法令とのリンク」には反対する。第2パラグラフの第2文は削除するか、表現を弱めるべき。
・ 自主行動基準は消費者に対する約束であり、「法令とのリンク」(サンクション)が伴わなければ意味がない。事業者はそれ相応の覚悟をして作成すべき。削除や表現を弱めることには反対。
・ 「法令とのリンク」第2パラグラフの第2文は、中間報告ではもっと過激な表現だった。原案はかなり詳細に条件を書いているので、「望ましい」という強い表現であってもバランスがとれているのではないか。
・ 「法令とのリンク」第2パラグラフの第2文は、これでもまだ表現が弱い。削除したり表現を弱めたりすれば、メッセージが届かなくなるのではないか。
・ 「法令とのリンク」第2パラグラフの第2文は、社会の流れに水をさす。ただし、消費者保護に限定すれば、言及することもあり得るかもしれない。
・ 「法令とのリンク」第2パラグラフの第2文について、現行法令に違反する可能性があるのであれば、指摘して注意喚起しておかなければならないのではないか。削除は問題ではないか。
・ 「法令とのリンク」第2パラグラフの第2文で「我が国でも」とあるが、外国に例はあるのか。 →アメリカFTCが、個人情報保護の関係で、プライバシーポリシーで個人情報の保護を掲げていたにもかかわらず外部に漏洩していたとして、欺瞞的取引慣行に当たると認定した例がある。
・ 原案は詳細に条件を記述しているので、この場合は独占禁止法上の欺瞞的顧客誘引に該当する可能性がかなり高い。
・ 書きぶりを変えて、現行法でも該当する可能性が高いという客観的記述にとどめてはどうか。
・ そのような記述をする意味は何か。違法となる危険があるから、意欲的な基準を作るなという警告か。
・ 産業人は「不公正な取引方法」と聞くと萎縮する。残すなら脚注にすべき。
・ 原案のように記述したら、自主行動基準の作成・公表を躊躇する企業が相当増える。また、「故意」は要件か。
・ 一般消費者に役に立つものを作ったと思ってもらえるには、この程度のインパクトのある記述が必要。
・ 企業は常に法的リスクに直面しており、如何にリスクを小さくしていくかという問題を抱えている。自主行動基準を作るも作らないも自主なのだから、作らなくなる。第2パラグラフの第2文は削除するか、十分な脚注にするか、どちらかにして欲しい。
・ 企業は利益を得るためにリスクテイクをする存在。顧客誘引のために自主行動基準を作成・公表した以上は責任を持つべき。削除する必要はない。
・ 他の文章は将来的な提案であるのに対し、この部分は現在の具体的論点であり、性格が異なる。全体にこの報告書は、本文はわかりやすく脚注に詳細な記述があるから、脚注に入れるのが1つの解決方法だと思う。
・ 悪質でないと思っていた事業者も不祥事を起こしている。十分な法整備がなされていたはずではなかったのか。最初の3行では全く足りない。
・ 現行法の解釈ならば、記述することによって萎縮することはないのではないか。
「<別添>消費者対応に関する自主行動基準の内容」について
・ P24の「モニタリングの方法」に「対応するヘルプラインなどがある場合にはその情報も含む。」とあるが、P11で必要性を訴えているので、「ある」、「ない」には言及しないほうがよい。
・ 「消費者対応に関する自主行動基準の内容」は、<別添>よりも<参考>とすべき。
・ 「消費者対応に関する自主行動基準の内容」は、<別添>でよい。本文と一体である。
・ 「消費者対応に関する自主行動基準の内容」は、<別添>よりもっと重い位置付けではないか。消費者政策部会の下の委員会なのだから、消費者との関係というウェイトが重い。
その他
・ <自主行動基準の策定促進と実効性確保>の「4.その他」は、別のタイトルに変えたほうがよいのではないか。
・ <自主行動基準の指針>は、こうすべきという指針でありトーンが一致している。<自主行動基準の策定促進と実効性確保>は、「なお、参考」といった性格のもの。< >はどういう扱いなのか。
・ 報告書はいろいろなところで使われるので、< >でくくるよりは、I、Ⅱまたは第1部、第2部と番号を入れたほうが良い。
(2) 審議の結果、以下の点が決定された。
・ 自主行動基準とは、方針などのルールを意味し、遵守するための体制は別物とする。
・ 事業者団体が作成し事業者団体が運用するもの(業界自主行動基準(仮称))、事業者団体が作成し事業者が運用するもの(雛型)、事業者が作成し事業者が運用するもの(自主行動基準)は、使い分けることとする。
・ 22ページ以降は<別添>とする。ただし、つなぎの文章を本文中に記載する。
・ 「法令とのリンク」第2パラグラフについては、はじめの3行はそのまま残し、第2文は脚注にて、現行法で違反になり得るケースをより詳細に記述をする。
(3) 次回日程は、12月9日(月)15時00分からの予定。
以 上
* 本議事要旨は暫定版のため、今後修正があり得ます。