国民生活審議会第13回自主行動基準検討委員会議事要旨

平成14年8月30日

内閣府国民生活局消費者企画課


1.日 時   平成14年8月28日(水) 14:00~17:10


2.場 所   中央合同庁舎第4号館第4特別会議室


3.出席者

 (委 員)   松本委員長、池田委員、稲岡委員、川本委員、澤藤委員、高委員、田中委員、鍋嶋委員、南条委員、原委員、坂東委員、宮部委員、山本(豊)委員、吉岡委員

 (事務局)   亀井大臣政務官、永谷国民生活局長、田口国民生活局審議官、堀田総務課長、中村消費者企画課長、七尾国際室長ほか


《 配 布 資 料 》

    議事次第【PDF:8KB】

    資料1 日本商品先物取引協会資料(以下掲載略)

                 ・日本商品先物取引協会の事業について

                 ・日本商品先物取引協会の定款・諸規定・諸規則関係図

                 ・自主規制規則の概要

                 ・制裁規程の概要

                 ・苦情・紛争処理に関する手続等関係図

                 ・外務員登録業務関係構図

                 ・自主規制規則

                 ・制裁規程

                 ・紛争処理規程

                 ・苦情処理規則

                 ・「受託等業務に関する規則」の一部改正(新旧対照表)

                 ・「制裁規定に関する細則」の一部改正(新旧対照表)

                 ・「紛争処理規程に関する規則」の一部改正(新旧対照表)

    資料2 日本証券投資顧問業協会資料

                 ・投資顧問と賢くつきあうために(小冊子)

                 ・投資顧問業者に係る苦情・相談の状況

                 ・日本証券投資顧問業協会の自主規制の現状について【PDF:8KB】

                 ・(社)日本証券投資顧問業協会 自主規制ルールの主な内容【PDF:12KB】

    資料3 日本しろあり対策協会資料

                 ・しろあり防除業界における安全対策と消費者取引【PDF:12KB】

                 ・協会のしおり

                 ・消費者信頼システムの構築に向けて


4.議 題

1) 日本商品先物取引協会からのヒアリング(浜地自主規制部長)

2) 社団法人日本証券投資顧問業協会からのヒアリング(高谷業務部長)

3) 社団法人日本しろあり対策協会からのヒアリング(吉元副会長)

5.会議経過

 1) 日本商品先物取引協会の浜地自主規制部長より、日本商品先物取引協会の事業について報告があった。

 〔主なポイント〕

・ 協会は商品取引所法上の自主規制機関で、ルール(自主規制規則)を定め、会員に周知し、その遵守を指導するとともに、違反者に対しては制裁を科することにより、受託等業務の適正化を促し、委託者保護を図ることとされている。商品取引員のほとんどが会員。

・ 自主規制規則には、「受託等業務に関する規則」、「会員従業員に関する規則」、「会員役職員に対する指導、勧告、処分に関する規則」の3種があり、受託等業務にあたっての義務と禁止行為を定めている。

・ 会員は、協会のガイドラインを踏まえ、各社がその業態、業容、実績を勘案して独自に受託業務管理規則を規定するのが原則。また、協会はルールや受託業務管理規則に対する会員の遵守状況を日常的にウォッチし、違反があれば制裁規程に基づき制裁(譴責、過怠金の賦課、会員の権利の停止又は制限、除名)を行う。

・ 委託者等からの苦情は毎年400件前後あるが、数社に集中している傾向があり、全体としては減少していると見ている。苦情処理としては、会員に対応を指示し、委託者には必要に応じて助言を行っている。また、処理概要を各社に周知し、未然防止を促している。

・ 苦情処理では協会職員が対応するが、紛争処理では第三者の弁護士が対応する。紛争には、あっせんと調停があり、あっせん段階でも必要に応じてあっせん案を示すが、拘束力はない。一方、調停は、同様に第三者の弁護士が3又は5人で調停委員会を組織して処理にあたり、調停委員会の調停案は、委託者が合意すれば会員には従う義務があり、従わない場合には制裁もある。

・  委託者の自己責任意識の促進と業界の透明性を図るため、会員ディスクロージャー制度があり、各社の受託業務管理規則や苦情・紛争件数等を開示している。これは委託者の業者選別の情報ともなることを期待している。

 〔主な質疑〕

・ 法や規則と自主規制規則はどう違うのか。また、自主規制規則をディスクロージャーするだけでは顧客の選択基準とはならないと思うが、顧客誘引行為に使っているのか。
→法は硬直的、画一的な運用になりがちだが、自主規制規則は機動的・弾力的な運用が可能であり、より専門的に細かく定めている。また、自主規制規則を受託業務の現場で見せながら勧誘するということはないが、法により受託の前に交付が義務付けられている事前交付書面には禁止行為や取引にあたって注意すべき事項が示されており、委託者に注意を促している。なお今年3月から各社の受託業務管理規則を協会ホームページに掲載して見られる状態にしている。

・ 「わが社はここまで手当てしている」ということをディスクロージャーして、勧誘で活かされるのでなければ、意味がないのではないか。

・ 自主規制は作るだけでは意味がなく、実効性が担保され、選択基準になることが重要。

・ 苦情・紛争内容の精査、監査はどのように行っているのか。
→苦情調書により精査している。また、監査は、特に受託業務について協会ルールのほか受託契約準則や社内の管理規則に基づいているかという観点で行っている。

・ 先物取引に関する苦情の割合は高く、かつ、減少していない。億単位の不当利得がある会社に対して1,000万~2,000万円程度の過怠金では何とも思っていないのではないか。制裁企業名の公表など強い形でお願いしたい。
→制裁したものは協会事務所で10営業日公示している。また、本年4月以降の制裁案件から協会ホームページにも掲載することとした。

・ 最近の新聞広告で、協会の自主規制違反と思われるものがあったので、即対応願いたい。

・ 法令上の罰則と自主規制上の罰則との関係はどのようになっているのか。
→協会が制裁を行った際には主務省に報告しており、法令上の罰則を適用するか否かは行政の判断による。

・ 業界103社のうち会員102社という組織率のもとで、会員苦情受付が400件というのは消費生活センターのデータに比べ少ないのではないか。
→協会への苦情が減っても消費生活センターへの苦情が減らなければ本当の成果にはならないと認識してはいるものの、内容を知らなければ対応できないのでセンターに詳細を教えてもらいたいと要望しているが、守秘義務があるようでなかなか応じてもらえない。今後、センターとの連携には努めていきたい。

・ 各社では協会の規程に基づいて紛争処理規則を策定しているのか。
→紛争処理規程は協会における処理手続き等を定めたものであり、各社のための規程ではないので、各社に紛争処理規則はないと思われる。

・ 外務員が職場から委託者へ電話するときに、上司が見ているのだから不当勧誘等があればわかるはず。会社が黙認しているのではないか。
→そのような実態があれば厳しく対応したいが、現実には把握できていない。

 2) 社団法人日本証券投資顧問業協会の高谷業務部長より、日本証券投資顧問業協会の自主規制の現状について報告があった。

 〔主なポイント〕

・  投資顧問業には、助言のみを行う投資助言業務と、投資家から投資判断と投資に必要な権限を委任されている投資一任業務があるが、消費者に関わりがあるのは主に助言業務。

・ 現在、業界全体で助言会社が485社、一任会社が139社あり、うち会員は助言会社が82社、一任会社が128社である。助言業者は一社あたり5~6人の中小企業が多い。

・ 平成13年度の苦情相談は助言会社および貸金業者など他業態の業者に対するものであり、件数は平成に入ってから最も多い61件であった。問題があれば財務局にも報告している。

・ 協会の自主規制には、「広告、勧誘等に関する自主規制基準」、「業務運営にあたり留意すべき基準について」、「業務執行体制に関する自主規制基準」の3種があり、投資助言業務に関するものは「広告、勧誘等に関する自主規制基準」。

・ 金融トラブル連絡協議会での報告書を踏まえて、規制基準も今年度中に改正する予定。仲裁を弁護士会に委託することも考えている。

 〔主な質疑〕

・ 取引件数は増加傾向にあるのか。
→株式相場に連動する傾向にあり、年によって異なる。

・ 助言会社の加入率が低い理由は何か。
→年間2~3件苦情を起こした会社に対しては、入会を断っているということが一つの理由だろう。その他の理由としては、協会加入のメリットがないと感じているのかもしれない。

・ 非会員への苦情に対する対応はどのように行っているか。
→相談を受け付け、アドバイスを行う他、財務局に連絡し、対応をお願いしている。

・ 投資顧問料はいくら位か。
→内容により、年間数万円から200~300万円まである。平均すると50万円位ではないか。

・ 助言だけのつもりが、一任的運用をされることはないか。
→投資顧問業法により、助言会社は証券会社に発注する権限がない。しかし、指示に近いアドバイスはあると思うが、投資はお客様の自己責任である。

・ 高所得者が対象になるのでトラブルが少ないのだろうが、高齢者への配慮など、適合性の原則が必要。

・ 投資顧問会社の質を判断する材料はあるのか。また、助言が外れた時の結果責任はどうなっているのか。
→会社の質はお客様に判断して頂くしかない。結果に対する損失補填は法で禁止されており、書面にもその旨記載している。

・ 助言会社は中小企業が多いとのことだが、本当に助言できる体制なのか。また、顧問料によって情報の質が異なるということはないのか。
→個人的見解だが、人が多ければ良いというものではないと思う。ただし、きめ細かな対応という点では問題があるかもしれない。また、顧問料による情報の質や量に違いがあるのは当然。

 3) 社団法人日本しろあり対策協会の吉元副会長より、しろあり防除業界における安全対策と消費者取引について報告があった。

 〔主なポイント〕

・ しろあり防除のために、しろあり防除薬剤認定制度、しろあり防除施工士制度、蟻害腐朽検査員制度、防除施工標準仕様書、しろあり防除施工における安全管理基準、安全手帳、登録施工業者会員制度を定め、消費者から信頼される防除施工を行うよう会員の指導育成を行っている。

・ 安全対策として、臭気の問題で消費者とトラブルとなることが多かったが、現在、臭気の問題はそれほではない。

・ 消費者取引については、新築や改築でも依頼されたものは問題ないが、訪問契約では不適切な勧誘がみられる。今後、①消費者に調査依頼の確認を十分に行う、②点検調査と報告書が完全一体に消費者に説明、報告されるよう徹底指導する、とともに、消費者にも③見積提案は家族等で十分検討し、建物維持の為に必要か、適格価格かを慎重に決めてもらいたい。

・ 「登録施工業者会員」を業界における消費者擁護のポイントゲッターとして、また業界の自主行動基準を早急に策定し、消費者保護と業界発展を図りたいと考えている。

 〔主な質疑〕

・ 各戸訪問の際の消費者不安を払拭するために、検査と施工の業者を分離するといった対応はできないか。協会でそのように誘導する考えはないか。
→検査は営業行為のサービスと考えられるので、現段階では難しい。ただし、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)による性能表示に蟻害腐朽検査制度が出来たのをきっかけに変えていきたい。また、書類を書くということも重要視されてこなかったが、できるだけ書類で提出させるように指導していきたい。

・ 安心できる業者かどうかは、登録施工業者会員であるかどうかで判断するしかないのならば、会員証の提示などわかりやすい方法はないか。

・ アウトサイダーの加入促進を行っているか。
→長年の懸案だが難しい。日本リフォーム推進協議会等との連携をしていきたい。

・ 苦情になっていない部分での消費者の意見を聞くルートを作って欲しい。

 4) 今後の委員会のあり方について、フリーディスカッションが行われた。

 〔主な意見〕

・ 最近の企業不祥事において行政の場当たり的対応が目に付く。消費者にも事業者にも見える対応の基準を制度として確立する必要があり、そのようなガイドラインの必要性を他省庁へ働きかかけるべきではないか。

・ ヒアリングを行っていない他業界の状況を調べて報告すること、日本経団連の企業行動憲章見直し状況についてヒアリングを行うこと、以上2点について事務局へ依頼する。

・ 欧米ではCSR(Corporate Social Responsibility)を促進しているが、日本では行政の受け皿がない。内閣府が音頭を取るべきではないか。

・ 一度不祥事を起こしたが、その後対応を図ってきている企業をヒアリング対象としてはどうか。

・ 業界団体が自主行動基準を作っても、傘下の企業に伝わっていないのが実態である。本委員会の自主行動基準もそうなったら意味がないので、促進策が必要である。

・ 21世紀型消費者政策の在り方についての部会での検討状況について、我々にも関連しているので知らせて欲しい。

 5) 次回日程は、10月4日(金)14時00分からの予定。

以 上

* 本議事要旨は暫定版のため、今後修正があり得ます。