国民生活審議会第11回自主行動基準検討委員会議事要旨【PDF(16KB)】はこちらをクリック

平成14年7月16日(火)

内閣府国民生活局消費者企画課


1.日 時   平成14年7月12日(金) 14:00~16:10


2.場 所   中央合同庁舎第4号館第2特別会議室


3.出席者

(委員)

松本委員長、池田委員、稲岡委員、澤藤委員、高委員、田中委員、タン委員、鍋嶋委員、原委員、坂東委員、宮部委員、山本(豊)委員、吉岡委員

(事務局)

亀井大臣政務官、永谷国民生活局長、大石国民生活局審議官、渡邊国民生活局審議官、堀田消費者企画課長、幸田消費者調整課長、七尾国際室長ほか


4.配布資料

    議事次第【PDF:8KB】

    資料1 全国食肉公正取引協議会資料(以下掲載略)

                         ・食肉の表示に関する現行制度,問題点及び見直しの基本方向

                         ・食肉の表示に関する公正競争規約の一部変更(案)

                         ・食肉の表示に関する公正競争規約施行規則の一部変更(案)

    資料2 日本チェーンストア協会資料(以下掲載略)

                         ・生鮮食品の正確

                         ・確実な原産地等の情報伝達システム構築についての要望

                         ・食品表示に係る自主的取組みについて

    <参考資料>

               参考1 ニューヨーク証券取引所 企業の説明責任及び上場基準検討委員会による報告書について【PDF:16KB】

               参考2 自主行動基準検討委員会の今後の日程


4.議 題

1) 全国食肉公正取引協議会からのヒアリング(伊藤専務理事)

2) 日本チェーンストア協会からのヒアリング(小笠原常務理事)

5.会議経過

1) 全国食肉公正取引協議会の伊藤専務理事より、現行の食肉の表示に関する公正競争規約およびその一部変更について報告があった。

〔主なポイント〕

・ 全国食肉公正取引協議会の下に、高知県を除く46都道府県の食肉公正取引協議会があり、その傘下に約23,000の小売店(専門店が約67%、量販店が約25%)が存在する。公正競争規約はこの小売店の扱う生肉の表示に関して適用している。

・ 公正競争規約では、事前包装されていない食肉の必要表示事項として4項目、事前包装された食肉の必要表示事項として9項目、チラシの必要表示事項として3項目を提示している。また、混合した挽肉の表示、「和牛」の表示・「黒豚」の表示、原産地表示ついて表示の仕方、さらに二重価格表示、不当表示についてルールを規定している。

・ 会員店舗への指導は都道府県の公正取引協議会が行う。具体的には、適正表示指導員を選任し、販売店に出向いて調査・指導を行い、規約に従い適正な表示をしている事業者に対して適正表示ステッカーを交付している。

・ 会員の規約違反に対しては、文書による警告、違約金、除名など段階的に対応し、改善が見られない場合には、公正取引委員会による排除命令もあり得る。

・ 会員は小売店全体の3分の1程度であり、大半がアウトサイダーである。保健所に「お肉の表示ハンドブック」を据え置くとともに、アンケート調査などを行い、アウトサイダーの協議会への加入促進を図っている。

・ 一連の食肉表示偽装事件を受け、小売業と卸売業における適正表示の連動確保を図るシステムを新たに構築することが喫緊の課題となっており、公正競争規約を卸売業にも適用するよう見直しを行うこととした。

・ 主な変更点としては、「販売業者」と「小売販売業者」を明示したこと(第2条)、小売販売業者に納品書等の帳票類保管を義務付けたこと(第8条)、小売販売業者以外の販売業者(卸売業者)の表示義務を規定したこと(第9~11条)、全国公正取引協議会の構成員に販売業者及び事業者団体を含めたこと(第12条)、などである。

〔主な質疑〕

・ アウトサイダーが3分の2も存在することをどう受け止めているか。
→なぜ公正取引協議会に加入しないのかアンケートを行ったところ、3~4割は「入りたい」、「入っても良い」とのことだったので、まずその対応から行う予定。

・ 食肉に係る内部告発は多いと認識しているが、それは仲間内の調査に問題があるのではないか。
→違反についてはほとんどアウトサイダーによるものであり、協議会としては問題ない。

・ 監視だけではなく、例えば黒豚の生産は10%程度しかないといった情報を消費者に流すことも効果的ではないか。
→情報発信については、生産に始まる一連の情報を入手

・分析することは難しく、国に期待したい。

・ 規約改正の基準はあるのか。なぜ今回の見直しを行ったのか。またどのように実効性を確保するのか。
→今回の見直しは卸売業者を対象に含めること、小売業者の点検

・調査を強化することである。実効性については改正するところでまだ詰めていない。

・ 消費者団体の意見を聞いたとあるが、具体的にどのように規約に反映されたのか。また一連の事件の小売の責務をどう認識しているのか。
→第三者チェックというしくみを入れることを検討中。さらに引き続き公聴会で聞いていきたい。事件については、監視体制を強化するしかなく、行政からの支援を期待する。

・ 卸売業者への適用に当たり10団体と検討したとのことだが、卸売についてもアウトサイダーがでるのではないか。
→卸売業の場合、10団体でほぼカバーしている。

・ 誠実な事業者が不利益を被らない現実的なアイデアはあるか。
→適正表示ステッカーを交付しており、消費者の7~8割はステッカーを認知。

・ 消費者と意見交換して一緒に作った規約であることをPRするのが一番の加入促進になると思う。

・ 規約は難しく良く分からないが、加盟店が見れば分かるのか。
→加盟店が分かるようパンフレットなどを作成している。

・ 問題がないのならばなぜ変えたのか。規約はどう変わったのかわからない。
→卸売業者を入れるというのは大変な改正である。

・ モニタリングは抜き打ちにしないと意味がないがどうやっているのか。
→モニタリングは適正表示指導員が行っており、事前連絡をするか、抜き打ちで行うかはあまり問題ではなく、表示が正しければよい。

・ アウトサイダーの違反行為について公取委に相談しているのか。公取委はどういう措置をとったか。
→最近の違反行為に対しては公取委による排除命令が出ている。

2) 日本チェーンストア協会の小笠原常務理事より、食品表示に係る自主的取組みについて報告があった。

〔主なポイント〕

・ 苦情相談窓口については、会員各社、協会とも有しており、会員各社で処理できないものは協会で処理している。また事例について生活者委員会で会員各社と情報交換を行い、消費者への対応に遺憾なきように話し合っている。

・ 一連の食品偽装表示事件を受けて、行政より適正表示の徹底について要望があった。そこで、誤認を与えない表示等食品の表示のあり方について検討を進め、「食品表示に係る自主的取組みについて」を設け、平成14年9月1日から完全実施することとした。

・ 「食品表示に係る自主的取組みについて」のポイントは、①仕入時の表示点検・確認を徹底する、②適正な表示を徹底する、③食肉・青果物・水産物について、生活者に誤認を与える恐れのある表示は行わないこととする、というものである。

・ 小売は生産者からの情報を信用するしかないので、正確かつ確実な情報伝達が可能となるシステムを早急に構築するよう、農林水産大臣宛に文書で要望。また、会員に対しては、支部総会にて周知・徹底を図るとともに、より分かりやすい説明書と消費者へのパンフレットを作成中。

・ 公取委に相談したところ、除名などの制裁規定は、影響力のある協会の場合にはカルテルに当たる可能性があるとの指導があり、盛り込まなかった。

〔主な質疑〕

・ 「生活者」という言葉には意味があるのか。
→消費者は消費のみを行っているのではなく、生産行為も行っているので「生活者」と言っている。

・ 適正表示の徹底は具体的にどのように行うのか。モラルに頼るしかないのか。
→弊社の場合、表示に関するガイドラインがあり、ガイドラインどおりに表示されているかをチェックする人がいる。すなわち、ガイドラインの作成・チェック・運営は別々の人が行っている。

・ 協会の会員各社は大変な購買力があるのだから、コンプライアンスの取組みを考慮して取引先を選択するなど、川上に対して影響力を行使しても良いのではないか。
→原産地などに出向いて見て、安心できる相手と取引をしている。

・ コンプライアンス・プログラムを会員101社全てが持っているのか。
→協会が作成したコンプライアンス・プログラムを配布している。倫理綱領などは会員各社とも有している。

・ 協会が作成・配布したコンプライアンス・プログラムを参考に、各社が独自のコンプライアンス・プログラムを作成することが必要。持っているのであれば公表するよう協会は働きかけるべき。

・ アウトサイダーの割合はどれ位か。
→任意団体であり、組織率は不明だが、売上高は小売業全体の10分の1程度である。

・ 取引・表示は全くのバイヤー任せということか。
→公正取引委員会のガイドライン、協会のコンプライアンスプログラムを会員者、バイヤーに周知徹底している。

・ 協会のプログラムは内部的なものであるが、消費者が求める自主行動基準とは具体的でチェックできるものである。流通がしっかりすれば、川上への影響は大きいはずなので、是非とも具体的な取組みをお願いしたい。

・ 協会のコンプライアンス・プログラムの中に苦情処理・対応体制についての具体的指示やアドバイスは入っているのか。販売店での苦情相談はきちんと処理されていないのではないか。
→取引が中心であり、苦情に関する内容があったかどうか定かではない。

・ 「食品表示に係る自主的取組みについて」を策定するにあたり、消費者団体などに相談したか。農水省には要望書を提出し、公取委には相談したとのことだが、それらのタイミングについて教えていただきたい。
→これまでの相談事例や農水省の食品表示110番に寄せられる声などを参考に作成した。また公取委への相談は原案ができた段階で行ったので、かなり後の方である。

・ 売上高では10%シェアがあるのだから、それを背景に、消費者に代わって川上をチェックする責務を負うことが重要。消費者はチェーンストア協会の会員会社なら安全・安心だと思っている。
→やり過ぎると優越的地位の濫用に当たる可能性があるが、努力していきたい。

・ 「川上のやったことは知らない、責任とれない」ではなく、「うちで売るものは安全だ、責任をもつ」といった迫力を期待したい。それだけの力があるのだから、法を気にし過ぎることなく、各方面に働きかけて欲しい。
→努力していきたい。

3) 次回日程は、7月29日(月)13時30分からの予定。

以 上

* 本議事要旨は暫定版のため、今後修正があり得ます。