国民生活審議会第4回消費者政策部会議事要旨

平成14年6月11日

内閣府国民生活局消費者企画課


1.日 時   平成14年6月11日(火)10:00~11:45

2.場 所   第3特別会議室(内閣府庁舎3階)

(審議会委員)

落合部会長、浅岡委員、有馬委員、伊藤委員、岩田委員、浦川委員、大羽委員、鍋嶋委員、増田委員、山中委員、山本委員

(事務局)

亀井内閣府大臣政務官、永谷国民生活局長、大石官房審議官、渡邉官房審議官、堀田消費者企画課長、幸田消費者調整課長、永松国際室長 ほか

第4回配布資料一覧

議事次第

資料1 国民生活審議会消費者政策部会中間報告 「消費者に信頼される事業者となるために ―自主行動基準の指針―」 に対するパブリックコメントの結果概要

資料2 21世紀型消費者政策の在り方に関する検討について

資料3 消費者保護基本法関連資料

・高委員の意見

・宮部委員の意見

議事要旨(PDF)

4. 議題 

(1) 部会中間報告パブリックコメントの結果について

(2) 21世紀型の消費者政策の在り方について(フリーディスカッション)

5. 会議経過

(1)  部会中間報告パブリックコメントの結果について、事務局より説明がなされたが、委員からの質問、意見等はなかった。

(2)  21世紀型の消費者政策の在り方について、事務局より資料に基づき説明がなされた。また、欠席している宮部委員及び高委員より提出されている意見(席上配布資料)の概要について説明がなされた後、大要以下のとおり自由討議がなされた。

・ 表示問題等にもみられるように、基本的なところで問題が起こりうるというのは消費者政策の枠組み自体に問題があるのではないか。消費者を取り巻く環境の変化に応じて消費者政策を変改していかなければならないというのはもちろんだが、現在の消費者政策のシステムに問題があったのではないかという検証が必要。その上で今後の消費者政策のグランドデザインを考えることが重要で、とらわれずに幅広く議論していただきたい。

・ 今後制定される見込みの食品安全基本法と消費者保護基本法との関係はどのように考えるのか。

→食品安全の問題も、消費者政策上の位置付けはこちらに含まれるのではないか。

・ 「「基本法」の意味を問う」とはどういうことか。

→基本法は、方針を決めるもので、それに基づいて個別の法律が作られる。基本法に具体的な規定を加えていくと、基本法ではなくなっていく。そういったことを含めて考えるということではないか。

→現状の何を変えれば良くなるのか考えていきたい。基本法とすべきなのか基本法以外で位置付けるべきなのかは、その議論の後の問題。

・ 21世紀は何を消費者政策の基本として考えればよいのか議論していきたい。根源的な疑問等を出し合っていきたい。

・ ICカードのように、行政と事業者が共同利用するような場合も増えている。そうした中、事業者だけでなく、行政に対するモニタリングをだれがやるか考えることは重要。

→そのようなことも消費者政策の在り方と関連してくるのではないかと思われる。

・ 縦割行政、分野ごとの法律が制定されている現状で、これらを整理して考えることはタイムリー。理念法ではなく、裁判規範となるものも含めて消費者法典といったようなものにすることも考えていくべき。

・ 消費者政策には、マクロの市場メカニズムが機能するよう整備するだけでなく、ミクロの契約メカニズムを機能させることも重要。契約という本来の在り方が確保されていれば問題はおきない。

・ 「契約の適正化」の問題は、基本法で理念は示せるとしても、具体的内容は消費者契約法の中で考えたほうがよい。

・ 悪質事業者の排斥が必要だが、そのためには行政罰・刑罰の強化も必要。

・ マーケットメカニズムを機能させるためには、消費者教育と事業者による情報開示も大切。

・ 消費者と事業者の間には情報格差があり、そのために若者がインターネットトラブルに巻き込まれたり、高齢者が次々販売の被害にあったりしている。このような被害をなくすためにはどうやって情報を伝え、教育すればよいのか考えるべき。

・ 消費者行政は各省庁にまたがっているので、どこの役所が消費者のことを考えた活動をしているのか消費者からは見えない。将来的には消費者保護庁のような各省横断的な組織ができてもよいのではないか。

・ これまでの日本の消費者行政、法体系には大きな問題がある。1960年代から欧米の動きを受けて、我が国の消費者行政も動いているが、日本の国内法になったときは、いつも似て非なるものになってしまっている。「企業の自由な経済活動を阻害する」というのを大きく捉えすぎている。最近の食品表示偽装事件でも分かるように、消費者とフェアな取引を行わないことは結果として生産者にとってもマイナスとなるということを理解する必要がある。

・ 消費者の権利を考えるときは、主体としての消費者の権利と、状況としての消費者の権利と二通りにわけることができる。また、ケネディの4つの権利以外で、「被害が救済される権利」は重要。

・ 司法制度改革推進本部で、司法制度の見直しの議論が進められているが、抜けてしまう項目がないように、両方でやる部分があってもよいのではないか。消費者問題については、裁判を行っても勝つことが困難なことを考えても、敗訴者負担については問題。

・ 今日の消費者をめぐる環境の変化によっておこっているものと、偽装表示のように従来から当然に問題とされていたものが混在している。検討される法は消費者の立場に立つとともに、それら両方の問題を包含できる法律にすべき。

・ より情報格差が大きいという意味で、国際取引の拡大も大きな視点として入れるべき。

・ 法律が実際の技術を踏まえずに作られている結果、消費者には使いにくいものができている。消費者側に立った行政が、技術のあり方もチェックする仕組みが重要。

・ 法律の規制があっても問題がなくならないことから、自主行動基準は重要ではあるが、その際、自主行動基準を法的に位置付けることが必要。

・ 消費者の自己責任は大事だが、教育、情報提供、啓発活動について今までのやり方で効果があったか検証が必要。

・ 議論を行う上で専門家の意見は大事だが、専門家の意見と一般消費者の常識に落差を感じる。いろいろな会議等に専門家だけでなく一般消費者の意見を取り入れることが重要。その際は、テーブルに消費者と専門家が乗るというのではなく、一般消費者に聞いた上で専門家にも聞いてみるといった方法を取り入れるといった方法がこれからは必要ではないか。

・ 法律を制定する際は、誰が読んでも容易に理解できるものにしてもらいたい。

・ 消費者政策と他の政策がオーバーラップするところ、例えば、環境政策と消費者政策については、消費者政策としてとりあげるべき環境政策は何かについて考えて、その部分について法律に盛り込むことを考えるべき。

・ 消費者問題ではなく、生活者問題として議論すべきという意見も出されているが、消費者問題については過去からの蓄積もあるので、消費者問題を中心に議論を進めてもらいたい。

・ 法律に権利義務関係まで規定しないのであれば、消費者概念について詰めて考える必要はないのではないか。

・ 消費者保護基本法に規定している消費者の役割が現状にマッチしているのか考え直す必要がある。マーケットにおいてより能動的に役割を果たすよう規定するべきではないか。また事業者の義務規定等も現状に照らして考え直すべきである。

・ 「国際化」は、重要なキーワード。日本国内での外国人、海外での日本人についても考えるべき。また、クレジットカード問題などは国境を越えているものであるから、国際的な消費者政策の協調についても考える必要がある。

・ 紛争解決について、安価かつ時間がかからない手法で解決できれば、それについてはよいことだが、責任範囲が明確化されていないADRを中心に据えるのは問題。大量に発生している交通事故については、保険がADR機能を果たしているともいえるが、これがうまくいっているのは、過去の多くの判例の蓄積があるためである。

・ 裁判における判例の積み重ねがないところでADRは上手くいくのか。必ずしも消費者のためにはならない可能性があるということを考えるべき。

・ 消費者にとっては、匿名性・偽名性の確保についても重要だということを、法律的・技術的なところで議論してもらいたい。例えば内部通報制度は匿名でも認めるようにするべき。

(3) 次回開催は6月26日(水)10時からの予定

以 上

本議事要旨は暫定版のため、今後、修正がありえます。

     

  [問い合わせ先]内閣府国民生活局消費者企画課(03-3581-9095)