平成15年1月7日(火)
内閣府国民生活局消費者企画課
1.日 時 平成14年12月24日(火)14:00~17:00
2.場 所 中央合同庁舎第4号館 共用第4特別会議室
3.出席者
(審議会)
落合部会長,浅岡委員,有馬委員,岩田委員, 大羽委員,加藤委員,高委員,高橋委員,田中委員, 鍋嶋委員,野村委員, 福川委員,福原委員, 松本委員, 宮部委員, 山中委員, 山本委員(事務局)
永谷国民生活局長,田口官房審議官,堀田国民生活局総務課長,中村消費者企画課長,幸田消費者調整課長 ほか
議事次第[PDF:8KB]
資料1 21世紀型の消費者政策の在り方について-中間報告(案)- [PDF:64KB]
資料2 21世紀型の消費者政策の在り方中間報告案に対する意見(浅岡委員、加藤委員、山中委員御意見 [PDF:84KB]
資料3 消費者行政の現状について(加藤委員御意見) (掲載略)
資料4 消費者行政のあり方に関する意見(高委員、田中委員、鍋島委員御意見) [PDF:104KB]
資料5 「21世紀型の消費者政策の在り方(中間報告案)」に関する意見(田中委員御意見) (掲載略)
資料6 消費者行政の見直しについての意見(松本委員御意見) [PDF:40KB]
参考資料1 消費者政策の見直しと消費者保護基本法改正についての意見書(日本弁護士連合会)(掲載略)
参考資料2 21世紀型の消費者政策の在り方(中間報告案骨子)への緊急提言(全国消費者団体連絡会) (掲載略)
4.概要
事務局より、「21世紀型の消費者政策の在り方について―中間報告(案)―」について説明が行われた後、論点ごとに、大要以下の議論がなされた。「Ⅰ.なぜ今21世紀型消費者政策の検討が必要か」「21世紀型消費者政策の基本的考え方」について
・ 消費者と事業者の間に情報力
・交渉力の格差があることは 21世紀においても変わらないはず。変わっていくのは保護の手法又は理念ではないか。
・「ライフスタイルの多様化」の記載は趣旨不明で,それによって何が変わったのか記載しなければ分からない。
・ 21世紀の消費者政策の基本は事業者間競争の促進から消費者の信頼できる市場環境と悪質事業者に得をさせないということではないか。
・ 行政はまず産業振興中心からの転換が重要ではないか。
・ 経済社会の変化に関する記述について、IT化の進展のみが取り上げられているが、科学技術の進歩はIT分野だけではなく、遺伝子組換え食品の登場等、新しい技術による新しい問題が生じてきている。
・ 技術の高度化も大きな経済社会の変化ではないか。
・ 政策手法は昔の手法がなくなるのではなく、増えているのではないか。消費者政策も行政規制、民事ルール、事業者の自主的取組みと3つの波を重層的に行うことが明確にわかるよう、記載すべき。
・ 消費者の権利の部分において、まだ議論していないが、「環境」と「組織化」の権利についても入れてほしい。
・ 行政の責務は消費者政策の展開だけでいいのか。法の厳正な運用も加えるべき。
・ 事業者の責務の中にコンプライアンス(法令遵守)の徹底を明確に書くべきではないか。
・ 消費者の「役割」ではなく「責務」とすべき。
・「責務」という言葉は高齢者や若年者などいろいろな消費者がいる中で全ての消費者に責任があるような誤解を生じさせる恐れがあるので使うべきではない。
・ 消費者の「責務」は時期尚早。「役割」でいいのではないか。
・ 消費者の権利が認められれば当然責任もついてくる。責任ある行動をとれる消費者をどうつくるかが重要。
・ スーパーの返金騒動のように消費者の欺瞞的行動が問題になることもある。消費者の役割だけでなく、若い世代に対する教育が必要。
・「(2)消費者の権利と消費者政策」については、消費者が自ら権利行使していく部分と消費者が政府等に頼んで取り組んでもらう部分とが整理されていないため、位置付けが分かりにくい。
「Ⅲ.消費者政策の展開」について
・「安全確保」の手法を、事前規制にするか事後規制にするかという話より前に適正な基準設定が行われることが重要。
・「リコール制度の強化」については、しっかりした基準を作らず、事件に対応して動く行政の姿勢がよくない。現在の曖昧なリコールの基準を明確にすることが重要。
・「リコール制度の強化」は他の分野においても必要。もっと強く書くべき。
・「危害
・欠陥情報の収集
・公表」については、「危害」までいかない「危険」な製品の情報まで対象にする必要がある。
・「危害
・欠陥情報の収集
・公表」のうち、行政からの情報については公表ではなく情報「提供」にしてほしい。請求に基づいて公開するのではなく、積極的に消費者への情報提供制度を確立すべき。
・「事業者の情報提供義務」については、業種・業態により説明することが異なってくると思われるので適切な表現を検討してほしい。
・「事業者の情報提供義務」は、民法の契約理論でも認められる。実際に情報提供させることのできる仕組みを考えることが重要。
・ まず、EUの「公正取引の原則」を基本原則として一般的に置いた方が後の法整備の際、プラスになるのではないか。
・「適合性原則」とは何かといった解説はもっと強く書かれるべき。適合性原則は、不適切な対象に対し「勧誘してはならない」ということであり、一般原則に広めるには強すぎる。
・ 市場メカニズムの活用は消費者政策でも重要なものであり、「競争政策の活用」の部分は、「その他」に入れるような話ではない。
・ 公正取引委員会は今後消費者政策に積極的に取り組むと研究会で議論されており、かつ競争政策そのものも重要であるから、「競争政策の活用」ではなく、「公正取引委員会との連携」という記述の方がより適切。
・「指定商品・指定役務制の在り方」は「後追いとなる懸念がある」ではなく、現実に後追いとなっている問題。
・ 指定商品・指定役務制を続けることは、追加、指定されるまで事業者は脱法行為を行うことで、その間被害者は法律の保護から見殺しにされる。指定商品・指定役務制の撤廃を明言してほしい。
・ 事前規制から事後規制へ、という流れと指定商品・指定役務制の撤廃は矛盾する。規制に関しては「事前」または「事後」しかないと考えるべきではない。
・ 消費者信用に関する規制の項を立ててほしい。
・ 安全、公正取引、情報といった大原則を立て、それに沿って書いたほうが流れが見やすい。
・ 裁判制度が消費者紛争解決に際しても重要であるから、「苦情処理・裁判外紛争解決」のタイトルに「裁判」をいれてほしい。
・ 国民生活センターは紛争解決のために独自の役割を果たすべき。
・ 都道府県を支援するといっても何をどう支援するのか分かりにくい。
・ 国民生活センターの運営の民主化が必要。
・「総合的な窓口機能の発揮」とは、東京都の審議会の中でも議論されているように、民間型ADRや行政の他の窓口を単に紹介するだけでなく、紹介に値するADRかどうかのチェック、解決結果のフィードバックシステムも含めた形での民間機関や他の行政機関との連携が重要。解決の中身についても責任を持つ連携を期待したい。
・ 国民生活センターから消費生活センターへの支援と言っても「支援」の意味が不明。
・ 公害等調整委員会のような役割を国民生活センターに担わせてはどうか。
・ 消費者紛争に関する仲裁については、今後実態に合わせフリーハンドで議論することが必要。
「Ⅳ.消費者政策の実効性確保」について
・ 総合調整機能を持った消費者行政全体を見る行政機関が必要である。(詳細は資料4参照)
・ 消費者行政は一本化すべき。もっと踏み込んで書くべき。
・「行政の推進体制」の記述はもう少し具体的に記述すべき。より効果的かつ総合的機関が必要。
・ 食品安全で国会に請願したら、当初は時期尚早といわれたものが今は満場で採択されるという結果になり、食品安全委員会も発足する。何かきっかけがあれば大きく動く情勢であり、21世紀型消費者政策を議論しているわけだからもっと積極的に行政のあり方を記述してもよいのではないか。
・ 各省庁等がどういうことをやっているか一般の人にはわからない。どうなっているか教えてほしい。
→ 各省は所管分野ごとに個別に消費者行政を行っていて、横断的なもの、例えばPL法などは内閣府で行っている。
・ 迷惑メールの件では総務省、経産省が譲らず法律が2本できるなど、消費者からみて行政の推進体制がわからない状況。保護会議の見直しでは不十分で消費者行政に関する企画・立案を担う委員会の設置が必要。
・ 直近の消費者保護会議はいつ、どのくらい議論がなされたのか。
→ 昨年の12月に開催され、開催は15分程度。
・ 消費者保護会議は、首相が開催するということもあり、PL法制定等に際し一定の意義はあった。
・ 消費者保護会議に民間委員を入れるのは一案。
→ 消費者保護会議等のあり方については5月の最終報告までにもう一度この場で議論したい。
公益通報者保護制度について
・ 内部告発で不祥事が明るみに出て世の中が変わってきた。一方、「密告」という暗いイメージがあることもまた事実。
・ 国民生活審議会という狭い枠(消費者保護に関すること)の中ではなく、行政も含め包括的に考えてほしい。法令違反ではないがモラルに反する、ということも取り上げるべき。
・ 公益通報者保護制度の対象を広くすると、制度の検討・導入に時間がかかるということは分かるが、対象を最初から消費者保護関連のみとして狭くすると世間から国民生活審議会の見識が問われる。正論として言うべきことは言うべき。
・ 各省から、本制度に関して反対するという話は出ているのか。
→ 各省庁もまだ意見が固まっていない。
・「人の健康・安全への危険の防止」が消費者利益の確保と別途の観点で検討すべきであるとは思えない。例えば薬害等は消費者政策の対象として位置付けるべき。
→「労働安全」、「原子力安全」の話を念頭に置いて記述した。修正することとしたい。
・ 消費者保護関連に限定するとしたら、消費者政策とは何かという定義づけが必要になる。公務員を法律の対象としないこともおかしい。
→ 国民生活審議会は公務員制度の議論をする場ではない。今後の法制化という作業を考えると適切ではないのではないか。
・ 制度の検討・導入を急ぐための方法論として民間部門・消費者関連に限定するということであれば、その旨を明確にしないとパブリックコメントでたくさん指摘されるだろう。
・ 公益通報者保護制度の枠組みとしては、行政も含め、対象先も問うべきでない。消費者関連に限るとしたら、なぜそうするのかを議論する必要がある。また、事業者の内部前置、通報先を主務大臣とすることには反対である。
→ 基本的な制度設計の話として、通報先にマスコミを入れたとしたら、通報先であるマスコミが適切に対応するよう何らかの義務を課す必要があるのではないか。
・ 主務大臣だけに限定すべきではない。マスコミも今まで内部告発を受付けてきていて、慎重に対応している。大阪の弁護士が自発的に取り組んでいる活動でも、告発が真実かきちんとチェックしている。
・ 行政が入らないのはおかしい。公的部門も含めるべき
→ 公益通報者保護制度の対象を法令違反全てというように広げると、この議論はこの部会の手を離れることになる。時間もかかることになる。国民生活審議会消費者政策部会の審議事項との関係もある。まず消費者保護関連を対象とすることとしてパブリックコメントに付し、国民の反応を見て議論したい。
・ この書き振りでは対象範囲が狭すぎる。安全や環境問題も入れるべき。法令違反でなくても健康被害が起きた場合、通報者が保護されないのはおかしい。
→ 当部会の審議事項、時間の問題も考慮し、民間部門・消費者関連を優先して進めたい。
「Ⅴ.消費者保護基本法の見直し」について
・ 権利の明確化、消費者組織へのサポートを消費者保護基本法に書き込んでほしい。
次回開催は12月26日(木)14:00から、「21世紀型の消費者政策の在り方について―中間報告(案)―」を引き続き議論する予定。
以 上
本議事要旨は暫定版のため、今後、修正がありえます。
[問い合わせ先]内閣府国民生活局消費者企画課(03-3581-9095)