XI. その他の一般的施策
第17回消費者保護会議決定の内容 決定後現在までに講じた措置
(59年11月20日以降現在まで)
当面(60年11月以降61年度中)
講ずることとしたい措置
施策項目 事      項
5. 消費生活侵害事犯の取締りの強化 [1] 59年11月に全国一斉の「金融事犯取締り強化月間」を実施し,消費者に損害を与える悪質事犯の集中取締りを行うのをはじめ,訪問販売,不動産取引,商品先物取引等にからむ不法事犯等,消費者に危害を及ぼし,又は不利益を与える悪質な事犯の取締りを強化するとともに,取締りの実効を期すための各種研究会を開催する。
 また,消費者信用にかかわる消費者保護を図るため,割賦販売及び信用情報機関にかかる苦情・相談等の実態調査を行い,改正割賦販売法の積極的適用等効果的取締りを推進する。

[1] 59年11月20日以降現在まで特に次のような措置を講じた。

ア. 59年11月1日~30日の間全国一斉に「金融事犯取締り強化月間」を実施し,消費者に損害を与える悪質な事犯の集中取締りを行った。

イ. 60年7月1日~31日の間全国一斉に「悪質不動産事犯取締り強化月間」を実施し,消費者に損害を与える悪質な事犯の集中取締りを行った。

ウ. 金,プラチナ,砂糖等の先物取引やプラチナ債権貯蓄等と称する現物まがい商法に,知識の乏しい消費者が勧誘され,多大の損害を被っていることから,積極的な取締りを行い,海外商品先物取引について愛知,神奈川,新潟の各警察が,国内私設市場の先物取引について愛知,島根の各警察が,現物まがい商法について愛知,島根の各警察が,それぞれ詐欺罪等を適用して4業者を検挙した。
 なお,先物取引等事犯の対策に資するため実態調査を行った。

エ. 人工宝石や印鑑等を紹介販売する方法で会員を集め,会員の紹介のみで手数料を受領できるという商法について,大阪,福井の各警察が無限連鎖講の防止に関する法律違反で2業者を検挙した。

オ. 消火器,トイレファン等の商品を,強引又は詐欺的に訪問販売する被害が後を絶たないことから,詐欺罪適用による積極的な取締りを行い,全国で171件を検挙した。
 また,自動販売機設置に伴うトラブルも後を絶たないことから,各種法令の多角的運用を推進し埼玉県警察が3業者を割賦販売法及び押売防止条例違反で検挙した。
 なお,訪問販売事犯の対策に資するため実態調査を行った。

カ. 独居老人や老人夫婦を豪華で格安な旅行に招待し,資産的に無価値に近い原野を高額で売り付ける,いわゆる原野商法の苦情が相次いだことから,長崎県警察が2業者を詐欺罪で検挙した。

キ. 株式売買に伴い,「株式売買資金を融資する」,「希望する株をいつでも注文通り売買する」などと消費者の投資欲を煽り,多額の損害を与える事案が多発したことから,積極的な取締りを行い,警視庁,福岡の各警察が8業者を詐欺罪等で検挙した。

ク. 60年8~9月に全国5箇所において,悪徳商法に重点を指向したブロック別の経済事犯捜査研究会を開催した。

ケ. 消費者信用にかかわる消費者保護を図るため,割賦販売及び信用情報機関にかかる苦情・相談等の実態調査を行った。

コ. 悪徳商法による消費者被害を未然に防止するため,「うまい話はこの世にない」と題する消費者啓発用ポスター及びリーフレットを作成し,全国的に掲出・配布した。
 なお,特に高齢者のこれら被害を防止するために,防犯用小冊子を作成し,各都道府県警察においてこれを活用して防犯活動を推進した。
[1] 60年11月に全国一斉の「金融事犯取締り強化月間」を実施し,消費者に損害を与える悪質事犯の集中取締りを行うのをはじめ,訪問販売,割賦販売,商品先物取引,証券取引,現物まがい取引,不正商品販売等にからむ不法事犯等消費者に危害を及ぼし,又は不利益を与える悪質な事犯の取締りを強化するとともに,取締りの実行を期すため,経済事犯捜査研究会及び経済事犯捜査担当者講習を開催する。
 なお,これらの取締りと併せて消費者が被害にあわないように啓発活動を積極的に推進する。
 また,消費者信用にかかわる消費者保護を図るため,販売信用及び消費者金融にかかる相談等の実態調査を行い,効果的な取締りを推進するとともに,消費者の相談に適切に対処するための指導を積極的に行う。
    [2] 消費者の資産形成に係る経済犯罪が多発傾向にあることから,それらに的確に対処するため,機構改革(生活経済課構想)を含めた経済事犯捜査体制を強化して,消費者に損害を与える各種事犯の指導,取締りを強化する。
 また,偽ブランド商品の製造・販売等の無体財産権侵害事犯が増加してきていることから,警察庁に不正商品取締官を新設するなど体制を強化し,これら事犯に関する指導取締りを強化する。