施策項目 第7回 消費者保護会議決定 決定後現在までに講じた措置 当面(50年11月以降51年度中)
講ずべき措置
当面(49年10月8日以降50年度中)講ず
べきとされた措置
(2) 保 険 [1][i] 新種保険の認可については,引き続きその弾力化を図る。
 中途増額方式については,保険会社から申請があれば早急に認可する。
 また,災害保証特約等の災害保険金(給付金)の支払範囲の拡大についても検討する。
[1][i] 中途増額方式は,個人定期保険にこれがとり入れられ,49年12月に大手会社が無条件更新制度とともに発売した。これに伴い,すでに個人定期保険を販売していた会社も,中途増額方式を採用した。
 また,50年8月現在,物価指数保険を8社に,財形保険を15社に認可し,保険種類の転換方式についても,生保各社に指導基準(案)を提示し検討を促した。
 損害保険については,店舗休業保険(49年10月),積立ファミリー交通傷害保険(49年12月),業務用自動車保険(50年3月),庭園保険(50年3月),油濁賠償責任保険(50年5月)及びヨット・モーターボート総合保険(50年6月)を認可した。
 なお,地震保険及び自動車損害賠償責任保険について次のような制度改正を行った。

イ. 地震保険(50年4月1日実施)
(イ) 1件当り保険金額限度の引上げ
住宅 150万円→240万円
家財 120万円→150万円

  
(ロ) 地震保険を付帯できる損害保険契約の範囲の拡大
 (現在)  住宅総合保険等4種目
 (改定) 通常の火災保険等にまで拡大
(ハ) 支払保険金額の総額限度の引上げ

4000億円→8000億円
うち政府3,400億円→6,775億円
  民間 600→1,225

 


ロ. 自動車損害賠償責任保険
  (50年7月1日実施)
(イ) てん補限度額の引き上げ
死亡後遺障害 1000万円→1500万円
傷害  80万円→ 100万円

[1][i] 保険賞品の認可に当っては,保険審議会の答申(50.6.29)に沿い,消費者のニーズに沿った商品の開発について指導する。さし当って保険金の中途増額方式,物価指数保険の拡充について指導するとともに,保険種類の転換方式についても,生保各社に早急に実施するよう指導する。
 災害保障特約等の災害保険金(給付金)の支払範囲の拡大についても,引き続き指導する。
 損害保険については,新種保険の認可について引き続きその弾力化を図る。
 簡易保険については,勤労者財産形成促進法に定める勤労者財産形成貯蓄の対象となる財形貯蓄保険を51年1月1日から創設する。
[ii] 契約者配当及び保険料については,引き続きその自由化に努める。
 なお,簡易生命保険の保険料の引下げについて,現在検討を進めているところであるが,厚生省の第13回生命表の発表があり次第,これを採用して,年度内のなるべく早い時期から実施する。
[ii] 個人定期保険については,49年12月,予定事業費率の引き下げを行い,保険料を引き下げた。
 また,一部の貯蓄保険については,予定利率を60%に引上げ,保険料を引き下げた。
 なお,49年12月の保険審議会の中間答申に基づき,昭和20年代の契約に対し,満期時及び死亡時に支払われる金額を大幅に増額する特別措置を50年度から実施している。
 なお,簡易生命保険については,予定死亡率として第13回生命表を採用するほか,予定利率を引き上げることにより,49年11月1日から平均11%の保険料の引下げを実施し,また,個人定期保険に比較して保険料の低廉な集団定期保険及び死亡保険金を満期保険金の5倍とする第3種特別養老保険を50年4月1日から発売した。
[ii] 契約者配当及び保険料については引き続きその自由化に努める。
[iii] 各保険種目について,料率水準の検証を怠らず,弾力的に改定を行うとともに範囲料率の導入に努める。

[iii] 機械保険について平均14%(49年10月),市民交通傷害保険について,実質平均19% (49年11月)の料率引き下げを行った。
 また,自動車保険の車両保険,対物賠償保険については,自動車修理費の高騰等を反映して,最近収支が著しく悪化してきているため,次のように,基本免責金額の引上げ及び低料率の新商品の発売の措置を講じた。

[イ]基本免責金額の引上げ
 基本免責金額を車両については現在の2千五百円~3万円(車種によって異なっている)。から1万円~5万円に,また対物賠償については,現在の1万円~2万円から3万円にそれぞれ引き上げた。
[ロ] 車両保険による新商品の発売
 現在の車両保険の担保範囲の中から「被保険自動車と他物との衝突・接触または被保険自動車の転覆もしくは墜落によって生じた損害」を除外した低廉な商品(この場合,保険料は現行商品の9%程度ですむ。)を創設した。

 これらの措置を前提として保険量率の引上げを極力抑制するとの方針の下に次のように料率改定を行った。(50年2月)

車両保険 平均 28%引上げ
対物保険 平均 22%引上げ

 なお,運送保険について平均19%の料率引下げを行うとともに同料率を範囲料率とした(50年4月)。
[iii] 各損害保険種目について料率水準の検証を行い料率の適正化を図るとともに,範囲料率の導入,又は範囲幅の拡大等料率の弾力化に努める。
[2] 簡易生命保険の加入者に対する保障内容の充実を図るため簡易生命保険の保険金最高限度額の引上げを検討する。 [2] 第72回通常国会で成立した簡易生命保険法の一部改正に基づき50年4月1日から保険金最高制限額を従来の300万円から500万円に引き上げた(定期保険にあっては49年10月1日から実施)
 50年10月1日から定期保険及び特別養老保険について最高限度額を800万円に引き上げることを内容とする簡易生命保険法の一部改正案を第75回通常国会に提出したが,同法律案は廃案となった。
[2] 引き続き,左記改正法案を臨時国会に再提出し,その実現を図る。
[3] 販売方法の多様化については店等販売の拡充,通信販売の採用等,その多様化を図るよう指導する。 [3] 販売方法の多様化については49年11月から,デパート,スーパー等において店等販売が実施され,その拡充が図られた。 [3] 販売方法の多様化については,保険審議会の答申に沿い,引き続き指導する。
[4] 保険審議会において,今後の保険事業及び保険行政のあり方に関し,消費者保護に十分配慮しつつ,保険商品,募集,経理等を総合的に検討し,その意見を参考として,必要があれば関係法令の改正を行うほか,消費者保護強化のための諸般の改善施策を総合的に実施する。 [4] 消費者の意向,批判を聞き,それを商品内容の改善のみならず,経営全般に反映させること等を目途として,49年11月に生命保険協会に「公共関係委員会」が設置された。また,生保各社において「契約者懇談会」が逐次実施されている。
 募集制度の改善については,49年7月に業界共通教育が実施されたが,49年10月に外務員試験制度の改正が図られ,50年4月から登録前5日間研修も実施され,総合的な改善が図られている。
[4] 保険審議会の答申(50年6月29日)は,大きな柱として消費者保護のための諸々の提言を行っているが,すでに実施されているものについては,引き続き,その拡充を図るとともに,未実施のものについては,早急に実施するよう指導する。