当面の消費者行政の推進について(案)


昭和46年10月12日
第4回消費者保護会議


 政府は、昨年秋の第3回消費者保護会議の決定に従い、消費者保護に関する諸般の施策を鋭意進めてきたところであるが、さらに消費者行政の一層の徹底を図るため、当面、別添「消費者行政推進の具体的方策」に従い、特に下記の事項に留意して施策の実施を進めることとし、このため立法、予算等必要な措置の具体化を図るものとする。


1 危害の防止
  (1)  微量重金属の規制
     米についてのカドミウムの許容量の設定にひきつづき、年次計画により、カドミウム、水銀、鉛等の微量重金属について、食品汚染の実態等を把握し、主食から逐次必要に応じて食品成分規格を定める等により、食品の安全確保を図る。
 その他の微量重金属についても昭和48年度以降調査を行ない、必要に応じて食品成分規格を定める。
  (2)  食品衛生監視の強化
     食品衛生監視員による監視、指導の法定基準達成率を向上させるため、食品衛生監視員の増強、検査設備の拡充等を図るとともに、輸入食品についても監視率向上のため、食品衛生監視員の増強および検査設備の拡充を図る。
  (3)  医薬品の効能等の再検討
     いわゆる大衆薬を含む医薬品について中央薬事審議会に諮って再検討の方法を早急に確定の上、評価に着手し、昭和50年度までに完了することを目途に医薬品の効能等の再検討を行なう。
  (4)  副作用による被害者の救済制度の検討
     医薬品の副作用による危害について、被害者の救済制度の確立に関しすみやかに検討を行なう。
  (5)  危険な建材の規制
     火災時において有毒ガスを発生する等の危険な建材について、その危険性の判定基準を明らかにし、その結果に基づいて構造、販売規制のあり方について検討し、使用規制を充実する。
     
2 家庭用計量器の規制の拡充
   ヘルスメーター等家庭用計量器の性能を担保するために必要な規制を内容とする「計量法」の改正案を次期通常国会に提出する。
     
3 規格、表示等の適正化
  (1)  たばこのタール等の表示
     すみやかに、たばこ中のタール、ニコチン含有量を表示させる等所要の措置を講ずる。
  (2)  不当景品類及び不当表示防止法の改正
     不当景品類および不当表示防止の監視体制を強化するため、都道府県知事が不当景品類および不当表示についての調査および公正取引委員会に対する処分請求等を行なえるようにすることを内容とする「不当景品類及び不当表示防止法」の改正案を次期通常国会に提出する。
     
4 割賦販売の適正化
   割賦販売における消費者保護をさらに徹底するため、表示、契約についての規制の強化、規制対象範囲の拡大、訪問販売の規制等を内容とする「割賦販売法」の改正案を次期通常国会に提出する。
     
5 公正自由な競争の確保
  (1)  再販売価格維持行為の規制
   
 再販商品の取消しについての基準を一層明確にし、この基準に該当するに至ったと認められるものについて指定を取り消すこととする。
 再販売価格維持制度の再検討の一環として、消費者の利益を害する不当なおとり廉売の規制措置を検討する。
  (2)  金融、保険業における競争の促進
     金融業、保険業における公正自由な競争を促進するため、長短金利規制の緩和の検討、保険料率の自由化の検討、契約者配当の自由化の促進等を行なう。
     
6 苦情処理体制の整備等
  (1)  紛争処理制度の検討
     医事紛争処理制度の検討を行なう。
  (2)  消費者懇談会の開催等
     消費者の声を行政に反映させるため、消費者、行政庁等による懇談会の開催が進められているが、大蔵省、厚生省等においても審議会への消費者代表の参加あるいは懇談会の開催等の方法を講ずる。
     
7 消費生活協同組合の活動の強化
  (1)  融資の拡充
     消費生活協同組合に対して、「消費生活協同組合資金の貸付けに関する法律」に基づく融資枠を大幅に拡大するとともに、日本開発銀行の融資の拡大ならびに国民金融公庫、中小企業金融公庫等政府関係機関による融資制度の活用を図る。
  (2)  消費生活協同組合法の改正
     地域制限の緩和等制度の改善を行なうため、消費生活協同組合法の改正案を次期通常国会に提出することを目標に検討する。



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