V 公正自由な競争の確保
消費者保護のための施策 既に講じた措置
(基本法制定後現在まで)
当面講ずべき措置
(現在以降昭和46年度中)
将来の措置方針
(昭和47年度以降)

1 独禁法違反行為の取締り
 独禁法違反行為があるときは,公正取引委員会は,勧告または審判手続きを経て,当該違反行為者に対し違反行為の排除に必要な措置をとるよう命ずることができる。

 



43年度審査件数
201件
価格協定事件
148件
再販売価格維持事件
14〃
取引拒絶事件
11〃
その他
28〃
(審判件数  31件)
44年度審査件数
176件
価格協定事件
116〃
再販売価格維持事件
9〃
取引拒絶事件
13〃
その他
38〃
(審決件数    32件)



[1] 消費者に関連の深い商品サービスについて価格協定等独禁法違反行為が生じないよう取締りを強化し,審査体制の充実を図る。

 

 

2 再販売価格維持行為の規制
 再販売価格維持行為は,公正取引委員会が,一定の要件を充すものとして指定した商品についてのみ容認される。ただし,指定商品であっても,一般消費者の利益を不当に害する行為等は認められない。

 



[1] 医薬品および化粧品についてその分類を現行の日本標準商品分類に準拠するものに改めるとともに,当該商品中特殊な用途に使用される品目やこの制度が有効に利用されていない品目を削除した。


[1] 再販指定商品のうち,製造業者が少なく集中度の高いこと等取消しについての基準を明確にし,この基準に該当するにいたったと認められるものについて指定を取り消す。
 
 

[2] 再販実施事業者の過大なリベートの提供等一般消費者の利益を不当に害すると認められる行為を規制する。

 
  [3] 再販行為に付随してみられる各種行為について検討を加え,違法な行為について規制する。  

3 適用除外カルテルの規制
 一般消費者の利益を不当に害することがないこと等の要件を充たす場合でなければ,独禁法訟よび特別法による協同行為は認められない。

 

 

[1] 中小企業団体の組織に関する法律酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律,損害保険料率算出団体に関する法律等の特別法に基づく共同行為の新規設定,延長については従来から慎重に対処してきたため,その件数は減少しているが,今後一層厳しく審査する。
 

4 許認可業種における競争原理の導入

 

[1] 銀行業,保険業,百貨店業,通運事業,酒類小売業等その事業活動について,政府が許認可を行なっている業種について,物価安定政策会議の提言を尊重し,消費者保護の見地から所要の施策を推進する。

 

5 管理価格の実態の調査
 公正取引委員会では,寡占産業のいわゆる管理価格の実態について調査している。

 



[1] 合成洗剤,写真フィルム,アルミニウム地金の3品目についての調査結果を公表した。
 ビール,化学調味料,ピアノ,板ガラスについて調査を実施している。


[1] 調査対象品目をさらに拡大し,対策の必要性の検討を進める。
 

6 不当な景品類の取締り

(1) 排除命令

 公正取引委員会は,過大な景品類の提供に対して排除命令を行なう。

 





[1] 排除命令件数

43年度        9件
44年度       23件





[1] 事務の増大に対処するため,事務処理体制の充実および手続の促進を図る。
 

(2) 公正競争規約の認定
 公正取引委員会は,景表法に基づき事業者の団体等が設定した公正競争規約を認定することができる。

 



[1] 基本法成立後 麦,凍豆腐,ルームクーラーおよびカラーテレビに関し公正競争規約を認定した。


[1] マーガリン,化粧石けん,歯みがき,チューインガム,学生服,みそ,マッチ,ビスケット,冷蔵庫等について公正競争規約を設定するよう業界を指導する。
 

(3) 景品類の提供の規制
 公正取引委員会は,景品類の提供について制限することができる。

 

 



[1] 懸賞による景品類の制限に関する告示を次のとおり改正し,規制対象の明確化および拡大を行なった。

1 商品の購入を条件としない懸賞と商品の購入を条件とする懸賞とか同一の企画に含まれている場合も規制の対象たることを明確にした。

2 実質的に商品の購入に結びついた方法(商品を購入することにより解答が著しく容易となる場合など)による過大な景品類の提供を規制に加えた。

3 組合せ,字合せ等子供の射幸心をあおるような方法による過大な景品類の提供を規制に加えた。

   

 

[1] 商品の購入を条件としない懸賞による過大な景品類の提供について,独禁法により規制する方向で検討する。  

(4) 監視体制
 監視体制の一環として,消費者モニター制度を活用している。

 

[1] 消費者モニター制度の充実を図る。


[1] 都道府県知事が不当景品についての調査および公正取引委員会に対する処分請求を行なえるよう検討する。