消費者の窓
高齢消費者・障害消費者見守りネットワーク連絡協議会
第1回会合 議事要旨

平成19年1月24日
国民生活局消費者企画課


1. 日 時 平成19年1月24日(水)9:30~11:35

2. 場 所 三田共用会議所 第4特別会議室

3. 出席者 資料1参照

4. 概要


(1)堀田内閣府大臣官房審議官挨拶

(2)連絡協議会の進め方に関する資料2及び当面の予定に関する資料3について、山崎内閣府消費者企画課長補佐が説明し、了解された。

(3)障害者構成団体の活動概況について、各障害者構成団体(財団法人全国精神障害者家族会連合会 江上専務理事、財団法人全日本聾唖連盟 安藤理事長、社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会 松友常務理事、社会福祉法人日本身体障害者団体連合会森常務理事事務局長、社会福祉法人日本盲人会連合 笹川会長)が各5分程度で説明した。

(4)見守り新鮮情報の発行後の状況及び課題等について、資料5に基づいて、市瀬内閣府消費者企画課係長及び山崎補佐が説明した。状況及び課題等は以下の通り。

○ 状況

・平成18年8月の発行開始から平成19年1月15日現在11号発行。

・主な内容は、悪質性、多発性、新規性、拡大性などの観点から掲載する内容を選び、被害内容、悪質商法の手口、助言を中心に掲載。

・具体的には、「1,000円で換気扇を掃除する」を口実に家に入り込んだり、「血液がドロドロになる」と健康不安をあおったり、「NPO」、「国民健康保険」などの公益性をかたることで高齢者を信用させ、一度でも契約すると次々に勧誘するというもの。

・平成19年1月10日現在の全登録件数は、13,126件。

・属性別にみると民生委員5%、福祉関係20%、行政関係25%、ボランティア5%、残りがその他。

・媒体別の登録をみるとパソコンからが85%、携帯電話からが15%。

・年齢別にみると30~50代がそれぞれ20%強。

・月別の登録件数は、登録を受け付けた8月は約5,500件であったが毎月減少し、12月は最少の約700件。


○ 今後の課題

・登録件数をどのようにして増やしていくのか。

・都道府県・政令指定都市以外からの情報提供元の拡大について、どのように考えていくか。
 [1] ヘルパーや民生委員からの情報提供について
 [2] 市区町村(政令指定都市を除く)からの情報提供について
 [3] 「見守り新鮮情報」作成等の委託先独自の視点に基づく情報提供について

・平均すると一月に2回程度の配信であるが、回数は妥当であるか。

・「見守り新鮮情報」が登録者に届くまでの時間をもっと短縮できないか。

・「見守り新鮮情報」リーフレットを、今後どのようにしてより一層活用していくか。

・どのようにして、法執行機関への迅速な情報提供を行うか。

・被害はどの程度未然に防がれたか。その効果はどのようにして測定できるか。

・障害者及び障害者の周りの方々に対してどのようにして悪質商法の新たな手口をつたえるのか。

などが、今後の課題として示された。


(5)消費者問題出前講座の進行状況について、前田内閣府消費者企画課係長が資料6に基づいて説明した。

・平成18年度の消費者問題出前講座は、全国で高齢者向けに800回、高齢者の周りの方々向けに1,200回、市民講師育成講座を100回開催。

・高齢者の見守り活動や近隣の知人宅での小集会や地域の町内会なのでの集まりで、情報を届け、講座や啓発などを行うことができるようにする者を育成する市民講師育成講座は、少人数で密度が高く、クーリング・オフの知識だけではなく、講座を行うときのノウハウを習得することができるという特徴がある。

・一方で、市民講師育成講座受講者に対し、講師として役立つ情報を継続的に提供する方法を検討することや同講座の内容を更によりよいものに改善することが今後の課題と考えられる。


(6)高齢者と障害のある人の消費者相談について、木間独立行政法人国民生活センター調査室長が資料7に基づいて説明した。

・認知症高齢者、障害のある人等(知的障害のある人、精神障害のある人、脳血管疾患や事故の後遺症による疾患等のある人)が契約当事者である相談は、1996年度は2,116件であったのが、2005年度は14,899件であり約7倍に増加している。

・認知症高齢者、知的障害のある人、精神障害のある人等の消費生活相談の特徴は、被害を受けたという認識がない、被害を受けた状況を説明できない場合が多く、事業者名がわからないこともある、などがある。


(7)今後の課題についての検討について、資料5及びに基づき意見交換が行われた。

社会福祉法人日本盲人会連合:
啓発や報道など様々に行われているようだが消費者被害が減らないのは何故だろう。メールマガジンの仕組みは今知ったが、末端まで情報を届ける方法はないか。

内閣府:
様々な手段として、政府広報を使ったり、PRするためのチラシを作ったり、福祉団体の協力で当該福祉団体のホームページに「見守り新鮮情報」のホームページを簡単に見る事が出来る「バナー」を貼っていただくことなどを実施しているが、努力を更にすることが必要だと思う。

全国民生委員児童委員連合会:
ある地域に高齢者がいるのはわかるが、障害者については情報が得にくい故に、民生委員であっても訪問やPR活動が出来ない場合が多い。行政から情報をもらえればよいのだが。

(財)全日本聾唖連盟:
手話ができるろうあ者相談員を活用してほしい。また、テレビなどの放送という手段を用いて、障害者に対しこの種の情報を伝えてほしい。聾唖者の場合、CS放送に「目で聞くテレビ」というのがある。


○ ヘルパーや民生委員からの情報提供について

全国民生委員児童委員連合会:
民生委員はどうすればよいのか。

内閣府:
現在都道府県・政令指定都市の消費生活センターより「生情報」をいただいているが、地域で活動されている民生委員からも内閣府が直接情報をいただくという案については、どうかということである。高齢福祉関係団体からもそういう情報をメルマガの情報源としたい旨の希望が寄せられている。

全国民生委員児童委員連合会:
手段はどのようなものを考えているのか。

内閣府:
電子メールを考えている。

全国民生委員児童委員連合会:
民生委員は何が悪質商法であるか、そして現在の基準である悪質性などを判断するのはあまり自信がないので、そのあたりの明確な基準が必要である。また、現在、民生委員には個人情報がなかなか入らないなど活動も大変である。講座を受けて、何が悪質商法なのかが明確にわかれば、もっと情報提供することができるだろう。

内閣府:
民生委員の普段のご活動は、消費者問題に特化しているわけではないから、消費者問題出前講座を受講して頂くなどの、環境整備が必要ということだと思う。

(社)全国消費生活相談員協会:
民生委員より内閣府に直接情報提供するより、問題解決を図るためにも地元の消費生活センターに直接情報提供される方がよいのではないか。
 また、当協会は、メールマガジン「見守り新鮮情報」の企画・編集を内閣府より請け負っているが、情報が寄せられた場合には、その情報提供元に詳細なヒアリングを実施している。その場合に民生委員にヒアリングやその時間をつくってもらえるのか。そこまではなかなかむずかしいのではないか。そういうことを踏まえて検討すべき。

内閣府:
地方に出張に行った時、例えば老人クラブに入っていてゲートボールをされている方々が、直接国に伝える事が出来ればいい、との意見を言っていたこともある。

(社)認知症の人と家族の会:
地域福祉権利擁護事業は、市町村の委託でなされているので、市町村の社会福祉協議会に情報が届かないと、そこから先の情報が届かなくなるのではないか。

全国ホームヘルパー協議会、全国社会福祉協議会・地域福祉推進委員会:
ヘルパーの場合、各事業所の職員としてヘルパー業務を行っており、ヘルパー個人として内閣府に情報を伝達するのであれば、ルールが必要になる。市区町村社会福祉協議会で行っている地域福祉権利擁護事業を通して悪質商法の情報を把握し、対応をしているので、情報の伝達に社会福祉協議会が協力できることもあると思われる。
 また、社会福祉法人全国社会福祉協議会では、「高齢者・障害者から悪質商法の被害からまもるために」を作成した。悪質商法等の消費トラブル被害の早期発見や対応、防止のためにそれぞれの地域でどのように取り組んだらよいのかなどについてまとめている。

社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会:
このようなメールマガジンがあると初めて知った。我々は会員が30万人おり、ネットワークもある。もっと末端まで届くようにしてほしい。また、個人から内閣府に対して、情報提供できるようにしてほしい。
 更には、具体的な事業者名を出さないと被害の回復が出来ないのではないか。

内閣府:
「見守り新鮮情報」については、被害が拡大する前に情報を提供することを主目的としている。また、事業者名を出すとその事業者の名誉に関わることであり、なかなか難しい。


○ 法執行機関への迅速な情報提供について

北海道立消費生活センター:
悪質商法の新たな手口などについて、どのようにして早く情報提供するかが課題である。北海道では、北海道警察本部と情報交換を行っている。なお、消費生活センターで把握した被害者の情報を提供する場合には、被害者本人の同意が得られた後に警察に提供している。

(社)全国消費生活相談員協会:
当協会はメールマガジン「見守り新鮮情報」の企画・編集業務を内閣府より請け負っている。都道府県・政令指定都市の消費生活センターより「生情報」をいただいているが、担当者名やその連絡先などを法執行機関に知らせる仕様にするということになると、現在でも送られてくるのが少ない「生情報」が更に減るのではないか。即ち、内閣府に情報提供する場合に、その情報が正確なのか、その被害は、法に抵触するような被害なのか等、後日、法執行機関からの問い合わせに対応するために慎重に対応せざるを得ず、「新たな悪質商法かもしれない、とり急ぎ内閣府に提供しよう。」ということにはならなくなる可能性がある。

東京都:
(社)全国消費生活相談員協会に賛成である。「見守り新鮮情報」の目的は、あいまいな情報の段階でもよいので、被害が拡がる前にいち早く出すというものである。消費生活センターから警察への情報提供のルートは、それぞれの都道府県においてなされているのではないか。


○ 障害者及び消費者の周りの方々に対してどのようにして情報提供するか

(財)全国精神障害者家族会連合会:
内閣府で実施している消費者問題出前講座は、どこかの会場を指定すればそこに来てくれるのか。

内閣府:
その通りである。

社会福祉法人日本盲人会連合:
高齢者向けにメールマガジンを配信しているということだが、末端まで届いていない。特に、視覚障害者は様々な情報が極端に少ない。

内閣府:
内閣府としても政府広報での広報の検討や各団体のホームページに見守り新鮮情報についてのバナーを貼っていただくなどのお願いをしているところであるが、更なるPRの努力は必要であると考えている。

全国民生委員児童員連合会:
民生委員は障害のある方々の状況を把握しにくい。よって、障害のある方々の情報を教えてもらえれば、いろんな活動ができる。

(財)全日本聾唖連盟:
全国に手話でコミュニケーションするろうあ者相談員が200人いる。民生委員とのコミュニケーションが手話で出来るとありがたい。ろうあ者相談員の活用をお願いしたい。また、CS放送において、障害者に対応したテレビが放映されており、その活用もお願いしたい。


○ 上記以外について

全国民生委員児童委員連合会:
「見守り新鮮情報」の発生地域については、ブロック単位で表現されているが、広すぎる。もっと身近な市町村単位で表現してくれなければ、臨場感が沸かず、自分の住んでいる地域なので特に注意しなければならない、ということにはならないのではないか。

北海道消費生活センター:
都道府県の担当者のどれくらいの者が「見守り新鮮情報」を受信しているのだろうか。担当者が登録しなければ全く意味がない。内閣府からも働きかけて欲しい。
 また、PIOネットの端末が全道で4~5程度であり、これでは全道の消費生活相談の傾向を把握できない。

内閣府:
本日のご議論を踏まえ、今後とも皆様と一緒に考えていきたい。よろしくお願いしたい。


(8)その他の議題について、参考3に基づき、富岡財団法人消費者教育支援センター専務理事が障害者の周りの方々用の教材を作成するのでご協力頂きたい旨発言。


以上