| 消費者の紛争解決及び救済に関するOECD理事会勧告について |
1. 勧告について
「消費者の紛争解決及び救済に関する理事会勧告」が、7月12日、パリのOECD理事会で採択された(日本時間7月12日23時頃)。この勧告は、国境を越えた取引を含む、事業者との取引から生じた消費者の経済的損害についての紛争解決及び救済を図る仕組みについて、共通原則を提示することを目的としている。
我が国の消費者政策においては、事後チェック機能の一環として、被害を受けた消費者を救済する制度を充実させることが一層重要となっているが、多様な救済の仕組みを提示する本勧告は、その検討にも資すると考えられる。
なお、消費者の紛争解決の仕組みの必要性については、消費者保護に関する近年のガイドライン(注)でも触れていたが、具体的内容は積み残しとなっていた。このため、OECD消費者政策委員会(Committee on Consumer Policy: CCP)において、事業者団体及び消費者団体の代表(OECD経済産業諮問委員会及び国際消費者機構)の参加も得て、約1年半の作業を経て本勧告案をとりまとめた。
勧告は、加盟国を法的に拘束するものではないが、加盟国にはこれを実施する道義的な責務があり、実施状況等について5年以内に消費者政策委員会から理事会に報告することとなった。
(注)
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CCPにおける議論を基に採択された近年のOECDガイドライン(理事会勧告)の例
・電子商取引の文脈での消費者保護のためのガイドライン(1999年)
購入意思の曖昧さが残らない確認過程等を必要事項として規定 |
2. 勧告の概要
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紛争解決及び救済の効果的な国内枠組みのために必要な基本要素 |
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次の各仕組みを消費者に提供するよう政府に求めている。(○は例示)
(イ)個人で行動することを可能にする仕組み
○第三者裁判外紛争解決サービス
○簡素化された少額訴訟制度
(ロ)多数の消費者のために集合的に行動することを可能にする仕組み
○個々の消費者が他の消費者を代表して提起する訴訟
○消費者団体が消費者を代表して提起する訴訟
(ハ)消費者保護執行機関が消費者のための救済を行い、又は促進するための仕組み
○民事又は刑事の手続きで裁判所に救済命令を要求する権限
○救済を求める訴訟において代表者として行動する権限
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| (2) |
国境を越えた紛争における改善 |
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越境紛争の文脈では、(1)の仕組みを提供する際に、仕組みに関する意識を高め、仕組みの利用可能性を向上させるなど、救済の実効性を強化するよう加盟国に求めている。
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| (3) |
紛争を解決するための民間部門の取組の範囲と実効性の拡大
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| (4) |
消費者苦情を収集し、市場傾向を分析する仕組みを整備する必要性 |
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また、外国消費者から苦情情報を収集する機会の考慮も求められている。
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| (5) |
紛争を回避し、発生する紛争を処理する方法についての消費者及び事業者に対する教育及び啓発
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参考1:勧告の概要
参考2:勧告(原文)
参考3:勧告(仮訳)
参考4:OECDウェブサイト
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