消費者の窓
e-コンシューマー・ミーティング(第4回)議事要旨

1.日 時 平成14年2月4日(月)15:00~17:00

2.場 所 第4合同庁舎2階第3特別会議室

3.出席者

(参加団体)
インターネット消費者被害対策弁護団(弘中氏)、Web110(吉川氏)、特定非営利活動法人シロガネ・サイバーポール(田島氏、遠藤氏)、日本技術者連盟TRUSTe認証機構(高橋氏、夕己氏)、メーリングリストLIFE(行時氏)、全国消費者団体連絡会(日和佐氏)日弁連消費者問題対策委員会(紀藤氏)、ガーディアンエンジェルス(小田氏)

(アドバイザー) 町村亜細亜大学教授

(オブザーバー) 公正取引委員会事務総局、経済産業省、警察庁、国民生活センター相談部

(事務局側) 永谷国民生活局長、大石審議官、堀田消費者企画課長、幸田消費者調整課長、他

4.議事次第
1)迷惑メールの相談事例について

2)迷惑メールへの対処について
 (1)情報通信会社の取組みについて
 (2)発信者情報の見方等について

3)消費者へのアドバイスー消費者向けホームページ(案)の内容ーについて
5.概要


1)迷惑メールの相談事例等について

会議中示された事例の概要

《消費者が迷惑を受けている内容について-相談事例より》

・子供の持っている携帯電話にアダルト情報のメールが立て続けに入る。

・迷惑メールが入ること自体がプライバシー情報の侵害である。

・出会い系サイトからの女性からの誘いで、わいせつな内容のメールのやり取りに応じたが、参加したことで訴えられるのではないかと不安である。

・送信差し止めの申込をしたら、メールの発信者にメールアドレスを悪用されてしまい、日に送られる迷惑メールの数が増えた。

・児童ポルノの画像を添付して送られるメールが届き、警察に届けた。

・テレフォンクラブの広告メールが携帯に入ったら、自動的にそちらに電話がかかってしまった。

・フリーメールアドレスを取得したら、どうも前に違う人がそれを使っていたようで、その人に来ていたメールが解除されておらず、自分に届く。

・第三者にメールマガジンに勝手に登録されてしまい、解除ができないというトラブルに巻き込まれた。

《迷惑メールの種類について》
下記のものをはじめ、様々な種類のメールについての報告があった。

・メールアドレス確認目的のスパム;送信者は、受信者があたかもかつてメールマガジンを申し込んだようなメールを送る。受信者が反応すると、メールアドレスが使われている物だということが送信者に分かり、以後、迷惑メールが送られてくるということになる。

・オプトアウト制度悪用型スパム;経済産業省令に示された表示方法にしたがって入るメールで、受信拒否の申請ができるように見えるが、実際はメールアドレスを収集している可能性が高い。

・オプトアウトの方法などが表示されているものの、サイズの大きなファイルが添付されたメール;パソコンで受信した場合も受信負担がかかるが、携帯端末などで受信した場合は、処理能力を超えるため、途中でストップしてしまい、永久にメールが受信できないというトラブルに巻き込まれる。

・メール爆弾など;日々IPアドレスを変えて送られるメール。1日に6000通ぐらいが送られてくる。一種の嫌がらせ。

・住所等詐称;メール上に標記された住所は香港やアメリカなどになっているが、Whois検索で調べると渋谷のあたりの住所になるというものがあった。

主な意見

・広告のメールをきっかけに始まるサービスで消費者が被害受けることがあり、特に債権取立代行業者が関与している可能性が高いことから被害拡大が危惧される。

・以前誰かが使用していたフリーメールのアドレスが、解約後別の人が使えるようになるのは問題ではないか。

・広告メールのほとんどは消費者にとって不要なものであり、しかもそこで勧誘されたり、受信料を払わせられたりしていることが問題である。

・転送元のメールに届いている広告メールについては転送先から返信しても解除することができない。

・ダイレクトメールのように、送信者に負担を課すべきである。

・特定商取引法は指定商品の範囲に適用されるが、広告メールは通信販売の範疇に入ると解釈されている。果たして疑問である。範囲の問題も含めて、包括的なルールを作るべきである。

・現在、ePrivacyとTRUSTeで宣伝メールにも(プライバシー)シールを付与しようという動きがある。

・広いフィールドで考えなくては将来的にはうまくいかないだろう。迷惑メールの社会的構造から取り組むべきである。

・オプトアウト方式はいろいろと問題があるので、オプトインを採用するべきである。

・オプトアウト規制でも良いので、早く規制を導入することが必要だという意見が多いようが、経済産業省令の手続の方法を利用した形で活動している事業者がおり、このようなメールは防げないということを認識するべきである。

・オプトインとオプトアウトが両輪となる形態が理想であり、たとえオプトイン業者であったとしてもオプトアウトの仕組みのない業者は意味がないだろう。

2)迷惑メールへの対処について

事務局より、情報通信各社の取組みについて説明。

Web110 吉川氏より 発信者情報の見方等について説明。

(論点等)

・迷惑メールの差出人アドレスはデタラメな場合が多いので、迷惑メールを受け取っても、間違ったところに抗議しないように注意するべきである。

・通常はメッセージヘッダに記述されているReceivedの一番下に発信元のIPアドレスが記録されている。よって、そのIPアドレスを所有するプロバイダへ抗議することが可能である。

3)消費者へのアドバイス-消費者向けHP骨子案の内容について

《HPの記載方法について》

・対処の説明の仕方が難しい。オプトアウトのように見える手口にうかうか乗ってしまうということがあるので、「オプトアウトが危険」と消費者に対処方法を示すと、オプトアウト制度の信頼感がなくなり、制度そのものの意味が全くなってしまう。

・アドレスを変えるという対処方法については、オプトインメールすら届かなくなり、優良な事業者の活動を妨げてしまう可能性がある。

・悪質な業者を突き止める部署への連絡先(転送先)をホームページ上に記述するのが良いのではないか。

・消費者は発信者の解析方法など難しい方法を記載しても見ないという可能性があるので、どのような「相談先」があるかといった困った時すぐに対応できる情報を掲載するべきである。また、あらかじめどのようなサービスが受けられるのかということを知ることで、消費者は自分に合う形を選択できる。

・メールの分類について、チェーンメールやストーカーメールなどは、ネチケットはじめ、ユーザーのモラルの面から多少の予防が考えられないか。一方、コンピュータ ウイルスによって自動的に送られるスパムなど発信者に意図があるのかどうかがわからないものや、意図的な広告メール・いやがらせメールなどは、それぞれの場合によって対応が異なってくるだろう。

・迷惑メールが来た時にどうすればよいかというのは、短期的対処方法になる。迷惑メールを抜本的に解決するためには、包括的な対応が必要なのではないか。法規制分野やメールソフトなどの技術面の在り方についての検討も必要である。

《その他意見》

・携帯電話のヘッダーが見られないのも問題である。

・オプトアウト規制である限り、アドレスを変えながら通信をするという手段はなくならない。

・ヘッダーを改竄することを禁止するという方法によって、発信者の情報を明らかにし、罰則を厳しくすることが抑止力となるのではないか。違反した場合には、即営業停止にするべきである。

・ヘッダー情報を表示するということは通信の秘密の議論があるだろう。

・表面的には法律を遵守しているので、行政側としては手出しができない。表示が本当かどうかというところまで見抜けなくてはならない。受信拒否の通知をしても、サイトによってはいくつものドメインをもっているためにもちまわって何度も通信してきたり、集めた個人情報の名簿を転売してしまう可能性もある。個人情報保護法等の関係で、監視のシステムが必要なのではないか。

・会社側は、得られた顧客情報については、最大限使うといった認識をもっており、一般の大企業と呼ばれる会社でも顧客情報の保護への認識は低い。こうした点から啓発することも重要。

4)次回について
4月23日(火)午後の予定となった。