消費者の窓

V 製品関連事故に係る消費生活相談と 製造物責任法に基づく
訴訟の動向

 1995年7月に施行された製造物責任法の活用状況を把握するため、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に収集された製品関連事故に係る消費生活相談の動向を調査し、その結果をとりまとめた。また、国民生活センターでは、製造物責任法に基づく訴訟に関する情報収集を行っており、2006年9月1日までに把握された訴訟件数は全体で95件であった。これらのうち2005年以降提訴されたものをとりまとめた。

1.製品関連事故に係る消費生活相談の動向

(1) 品関連事故に係る相談件数の推移

 国民生活センター及び全国の消費生活センター等が受付け、2006年8月末日までにPIO-NETにより把握できた製品関連事故に係る消費生活相談の件数の推移は表1のとおりである。2005年度は、製品関連事故に係る相談が9,088件(総件数の約0.7%)、うち拡大損害が生じた相談が5,055件(同約0.4%)だった。

〔表1〕製品関連事故に係る相談件数の推移

製品関連事故に係る相談件数の推移

(2006年8月末日までの登録分。以下の表において同じ。)

(注1)「製品関連事故に係る相談」とは、(1)商品によって生命や身体に危害を受けた相談又は危害を受けるおそれがあったという相談、(2)拡大損害が生じた相談を集計した。なお、(1)と(2)が重複するケースは1件とカウントされる。
(注2)受付消費生活センター等で「助言」などにより相談処理をしたものを「センターで処理済み」とした。
(注3)1994年度から1996年度までの「製品関連事故に係る相談」は、データ収集項目の変更前のため現行方式とは収集方法が異なる。

(2) 拡大損害が生じた相談の内訳

(1) 拡大損害の内訳

 拡大損害の内訳は表2のとおりである。

〔表2〕 拡大損害の内訳

拡大損害の内訳

(注)1996年度以前についてはデータ収集項目の変更前のため集計できない。括弧内は全体に占める割合である。

(2) 身体に拡大損害が生じた相談の商品別・危害内容別件数

 身体に拡大損害が生じた相談の商品別件数は表3のとおりである。2005年度では、「健康食品」に関する相談が最も多く、前年度よりも124件多い747件だった。
 また、身体に拡大損害が生じた相談の危害内容別件数は表4のとおりである。2005年度では、「皮膚障害」が最も多く、次いで「体調が悪い」「気分が悪い」などの「その他の傷病及び諸症状」が多かった。

〔表3〕商品別相談件数

商品別相談件数

(注) 表3及び表4は、身体のみに拡大損害が生じた相談を集計対象としている。

〔表4〕危害内容別相談件数

危害内容別相談件数

(注)「 その他の傷病及び諸症状」は、「体調が悪い」「気分が悪い」などで、「皮膚障害」「消化器傷害」などのいずれの分類項目にも該当しないものである。

(3) 物品に拡大損害が生じた相談の商品別・危険内容別件数

 物品に拡大損害が生じた相談の商品別件数は表5のとおりである。2005年度では、「空調・冷暖房機器」(「電気ストーブ」、「ルームエアコン」など)に関する相談が最も多く、次いで「食生活機器」(「電子レンジ」、「食器洗い器」など)に関する相談が多かった。
 また、物品に拡大損害が生じた相談の危険内容別件数は表6のとおりである。2005年度では、「発火・引火」が最も多かった。

〔表5〕商品別相談件数

商品別相談件数

(注1) 表5及び表6は、物品のみに拡大損害が生じた相談を集計対象としている。
(注2)「 他の教養娯楽品」は、主に「喫煙用ライター」、「ペット用品」などである。

〔表6〕危険内容別相談件数

危険内容別相談件数

(注1) 危害を受けるおそれがあったものを「危険」としている。「危険」に該当しないものは、「危険内容」の集計には含まれない。

2.製造物責任法に基づく訴訟の動向

 製造物責任法に基づいて提訴された訴訟として、国民生活センターが把握できたものは95件(2006年9月1日までの収集分)である。
 このうち、2005年以降提訴された製造物責任法に基づく訴訟は表7のとおりである。

〔表7〕製造物責任法による訴訟(2005年以降提訴されたもの)(2006年9月1日までの収集分から)

製造物責任法による訴訟(2005年以降提訴されたもの)