消費者の窓

〔2〕消費者政策の具体的施策

2 選択の機会の確保

1.消費者契約の適正化等

(5) 不動産取引の適正化
宅地建物取引における媒介契約

 宅地建物取引業者に物件の売却(購入)の媒介を依頼する際の契約を媒介契約といいます。この媒介契約における契約関係を明確化し、取引に関するトラブルを防止するため、宅地建物取引業法に媒介契約に関する規定が設けられています。
 宅地建物取引業者に物件の売却(購入)の媒介を依頼する場合には、その依頼関係を書面をもって明確なものにしておく必要があります。契約関係が口約束など曖昧なままでは、媒介契約の存否や報酬などについて後日トラブルを生じる原因となり、また、業者の成約に向けての積極的な努力を期待することもできないことにもなります。
 そこで、国土交通省では、契約関係を明確化し、取引に関するトラブルを防止するため、媒介契約の標準的なものとして標準媒介契約約款を作成しており、すでに一般に普及しているところです。
 宅地建物取引業法は宅地建物の売買における媒介契約について、以下の3種類を規定しています。どの類型を選択するかは宅地建物の売買の依頼者の自由であり、宅地建物業者には依頼者に対して各類型の十分な説明が義務付けられています。

媒介契約の類型

 上記のとおり、(専属)専任媒介契約の場合、依頼を受けた業者は依頼者の物件情報を指定流通機構へ登録することなどが義務付けられています。媒介契約制度及び指定流通機構制度の充実が図られることにより、より多くの物件情報が業者間で共有化されることによるサービスの向上が図られるほか、適正な価格形成及び市況データ等の提供による健全な不動産流通市場の形成等が期待されています。

問い合わせ先
 ○国土交通省総合政策局不動産業課
  電話 03―5253―8111(代)

(財)不動産適正取引推進機構

 (財)不動産適正取引推進機構は不動産取引をめぐる紛争を未然に防止し、紛争の適正かつ迅速な処理を推進して、消費者の保護と宅地建物取引業の健全な発展に寄与しています。
 不動産は国民の貴重な財産であり、生活の基盤です。それだけに、その取引をめぐる紛争は後を絶ちません。
 現在、宅地建物取引に関する苦情の処理には、都道府県、業界団体、消費者団体等の相談窓口が行っていますがこれらの相談窓口だけでは解決のつかないものもあります。このため、各処理機関への助言支援機能及び自ら紛争を処理する機能を持つ機関として(財)不動産適正取引推進機構が設置されています。この機構では、1)特定紛争処理:先例的価値のある代表的案件の処理、紛争処理委員(学者、弁護士、建築士等)3名による調整又は仲裁(下図参照)、2)調査研究:紛争事例、判例、契約書、紛争処理基準等の調査研究を行い成果物を刊行、3)助言支援:都道府県、業界団体、消費者団体等の相談・照会に対する助言・回答、4)研修講演:都道府県担当者等の研修、講演会の開催、業界団体等の研修会に講師を派遣、5)広報出版、6)宅地建物取引主任者資格試験の実施等の事業を行っています。

紛争処理手続の流れ

問い合わせ先
 ○国土交通省総合政策局不動産業課
  不動産流通適正化推進室
  電話 03―5253―8111(代)
 ○(財)不動産適正取引推進機構
  電話 03―3435―8111

不動産特定共同事業

 不動産特定共同事業とは、投資家が事業者の行う不動産取引(売買、賃貸借等)のために出資を行い、事業者が当該不動産取引から生じた利益を投資家に分配する事業等のことです。投資家にとっては、許可を受けた事業者との健全な取引を通じて投資の多様化が図られる一方、事業者にとっては、新たな事業資金調達手段の拡大につながることになります。
 不動産特定共同事業は、土地の有効利用、良好な都市開発の促進に資するなど社会的意義の大きい事業ですが、一方で、過去において適正な情報が開示されず収益性の低い不動産について契約が締結されたり、事業者の倒産により投資した資金を回収できないといった投資家被害が数多く発生しました。そこで、一般投資家が安心して事業に参加できるよう必要最小限のルールを整備するため、1995年から「不動産特定共同事業法」が施行されています。
 この法律には、主に以下のことが定められています。
 1)事業者が不動産特定共同事業を営もうとするときは行政庁の許可が必要(許可の要件は、資本金が一定額以上であること、事業を公正かつ的確に遂行できる組織構成であること、適正な約款を用いることなど)
 2)勧誘・広告の規制(勧誘に当たって重要な事項について故意に事実を告げなかったり、不実のことを告げたりしてはならないなど)
 3)情報の開示(重要事項については、契約成立前及び契約成立時に書面を交付して説明すること、事業に参加する投資家(この法律では「事業参加者」)に定期的に財産管理状況を報告することなど)
 4)クーリング・オフ(事業参加者が契約成立時の重要事項を記載した書面を受領した日から8日間は契約の解除をすることができるなど)

問い合わせ先
 ○金融庁総務企画局企画課信託法令準備室、監督局総務課金融会社室
  電話 03―3506―6000(代)
 ○国土交通省総合政策局不動産業課不動産投資市場整備室
  電話 03―5253―8111(代)

賃貸住宅標準契約書

 民間賃貸住宅における賃貸借契約をめぐるトラブルを防止するため「賃貸住宅標準契約書」が定められています。
 民間賃貸住宅においては、貸主と借主との間で賃貸借契約をめぐる紛争が少なからず起こっています。この紛争が発生する大きな原因の一つとして、現在使用されている契約書の中に、住宅の賃貸借契約書として規定しておくべき事項が規定されていないものや、規定された内容が法令や判例を踏まえていないものなどがあることを挙げることができます。
 こうした住宅の賃貸借契約をめぐるトラブルを防止するため、国土交通省では、内容が明確、十分かつ合理的な賃貸借契約書の雛形(モデル)を作成し、その普及に努めています。
 「賃貸住宅標準契約書」の主なポイントは以下のとおりです。
 1)頭書において物件の状況、契約期間、賃料等を一覧できるようにした。
 2)賃料の改定事由を具体的に明らかにし、賃料の改定は当事者間の協議によることとした。(第4条)
 3)共益費、敷金の性質を明らかにし、敷金については借主の債務を差し引いて返還する場合は、差引額の明細を示すこととした。(第5条、第6条)
 4)借主が禁止・制限される行為の範囲を具体的に明らかにした。(第7条)
 5)貸主には賃貸住宅の使用のために必要な修繕をなす義務があることを明らかにする一方、賃借人の修繕義務は、賃借人の故意・過失の場合にのみ生じること、明け渡し時の原状回復義務は、通常の使用に伴う損耗については生じないことを規定した。(第8条、第11条)
 6)貸主からの契約解除事由を具体的に明らかにし、解除手続きを定めた。(第9条)
 7)貸主は、原則として、借主の承諾を得なければ賃貸物件に立ち入れないことを明確に規定した。(第12条)
 なお、高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく終身建物賃貸借制度を利用する際の賃貸借契約については、「終身建物賃貸借標準契約書」を作成・公表するとともに、この契約書が活用されるよう地方公共団体、不動産等関係団体などに周知を要請するなど、普及に努めています。

問い合わせ先
 ○国土交通省住宅局住宅総合整備課
  電話 03―5253―8111(代)

定期賃貸住宅標準契約書

 「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」(2000年3月1日施行)は、借地借家法の改正をその主な内容とし、これにより定期借家制度が設けられました。
 定期借家制度に基づく定期賃貸住宅契約は、契約期間の満了により、更新されることなく確定的に契約が終了するなど、従来型の賃貸住宅契約とは大きく異なるものであることから、国土交通省では、貸主・借主間の紛争を未然に防止し、健全で合理的な賃貸借関係を確立することにより、借家人の居住の安定と賃貸住宅の経営の安定を図るため、民間賃貸住宅の賃貸借に係る諸法令、判例などを踏まえた、内容が明確、十分かつ合理的な契約書の雛形(モデル)を作成し、その普及に努めています。
 「定期賃貸住宅標準契約書」の主なポイントは以下のとおりです。
 1)契約書に契約が「期間の満了により終了し、更新しない」旨を明記し、定期借家契約であることを規定した。(第2条)
 2)再契約できることを明記し、再契約した場合の契約関係を整理した。(原状回復債務の内容、敷金の精算等)。(第2条、第14条)
 3)賃料改定について、公租公課の増減等に応じた協議による改定を規定した。〔あわせて「借賃改定に係る特約」(契約期間中は賃料改定しない方式、一定の算定式により改定する方式)も選択できるよう規定〕(第4条)
 4)賃借人からの中途解約権(1月前の解約の申入れによる解約)を規定した。〔あわせて借地借家法第38条第5項に規定する解約事由に限定することも選択できるよう規定〕(第10条)
 5)礼金等の一時金(敷金を除く)は契約書上規定しないこととした。
 6)連帯保証人の債務の範囲の明確化等の規定を置いた。(第13条)
 7)その他、定期賃貸住宅契約についての事前説明書等の雛形を作成した。

問い合わせ先
 ○国土交通省住宅局住宅総合整備課
  電話 03―5253―8111(代)

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

 民間賃貸住宅における賃貸借契約は、いわゆる契約自由の原則により、貸す側と借りる側の双方の合意に基づいて行われるものですが、退去時において、貸した側と借りた側のどちらの負担で原状回復を行うことが妥当なのかについてトラブルが発生することがあります。
 原状回復の問題は退去時の問題と捉えられがちですが、トラブルの未然防止のため、これを入居時の問題として捉えることを念頭におき、賃貸住宅標準契約書の考え方、裁判例及び取引の実務等を考慮のうえ、原状回復の費用負担のあり方について、現時点で妥当と考えられる一般的な基準を示すとともに、入退去時の物件の確認等のあり方、契約締結時の契約条件の開示を具体的に示しました。

○ ガイドラインのポイント
1)原状回復とは

 原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。そして、いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は賃料に含まれるものとしました。

2)「通常の使用」とは

 「通常の使用」の一般的定義は困難であるため、具体的な事例を次のように区分して、賃貸人と賃借人の負担の考え方を明確にしました。
A   :賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても、発生
B   :賃借人の住まい方、使い方次第で発生したり、しなかったりすると考えられるもの(明らかに通常の使用等による結果とは言えないもの)
A(+B):基本的にはAであるが、その後の手入れ等賃借人の管理が悪く、損耗等が発生または拡大したと考えられるもの
A(+G):基本的にはAであるが、建物価値を増大させる要素が含まれているもの
このうち、B及びA(+B)については賃借人に原状回復義務があるとしました。

3)経過年数の考慮

 前記BやA(+B)の場合であっても、経年変化や通常損耗が含まれており、賃借人はその分を賃料として支払っていますので、賃借人が修繕費用の全てを負担することとなると、契約当事者間の費用配分の合理性を欠くなどの問題があるため、賃借人の負担については、建物や設備の経過年数を考慮し、年数が多いほど負担割合を減少させるのが適当です。

4)施工単位

 原状回復は毀損部分の復旧ですから、可能な限り毀損部分に限定し、その補修工事は出来るだけ最低限度の施工単位を基本としていますが、毀損部分と補修を要する部分とにギャップ(色あわせ、模様あわせなどが必要なとき)がある場合の取扱いについて、一定の判断を示しています。

問い合わせ先
 ○国土交通省住宅局住宅総合整備課
  電話 03―5253―8111(代)

住宅の品質確保の促進等に関する法律

 住宅に関するトラブルを未然に防ぎ、また万一トラブルに巻き込まれた際も、消費者保護の立場から紛争を速やかに処理できるような市場の条件整備を図る観点から、住宅の品質確保の促進、住宅購入者等の利益の保護及び住宅に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るための住宅性能表示制度(任意)、瑕疵担保責任の特例(義務)を内容とする「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が2000年4月1日から施行されました。

1)住宅性能表示制度

 国土交通大臣が住宅の性能(構造の安定、高齢者等への配慮、省エネルギー等)の表示の基準(日本住宅性能表示基準)とその表示のための評価方法の基準(評価方法基準)を定めています。国土交通大臣の登録を受けた者(登録住宅性能評価機関)は、申請により、評価方法基準に従って住宅の性能の評価を行い、特別なマークを付した評価書(住宅性能評価書)を交付することができます。住宅の建設工事の請負契約又は新築住宅の売買契約の際、住宅性能評価書が契約書に添付された場合等においては、請負人又は売主が契約書に反対の意思を表示している場合を除き、住宅性能評価書に表示された性能を有する住宅を引き渡すこと等を契約したものとみなされることになります。
 建設された住宅に係る住宅性能評価書が交付された住宅について紛争が発生した場合には、国土交通大臣が指定する弁護士会等(指定住宅紛争処理機関)に紛争処理を申請することができます。
 また、住宅紛争処理支援センターでは、指定住宅紛争処理機関を支援するほか、住宅の取得契約についての相談、苦情等を受け付けています。
 なお、住宅性能表示制度は任意の制度であり、全ての住宅について適用されるものではありません。

2)瑕疵担保責任の特例

 住宅の新築工事の請負契約又は新築住宅の売買契約においては、請負人又は売主は、注文者又は買主に引き渡した時から10年間、住宅の構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分のうち一定の部分について、瑕疵担保責任を負わなければならないことになります。この場合の責任の内容は、修補や損害賠償等となります。
 また、前述の契約においては、住宅の全ての瑕疵について瑕疵担保期間を20年まで伸長することができます。
 なお、その瑕疵が構造耐力又は雨水の浸入に影響のない場合や、仮設住宅等一時使用のため建設されたことが明らかな住宅については、責任を負う必要がありません。

問い合わせ先
 ○国土交通省住宅局住宅生産課
  電話 03―5253―8111(代)

参考 住宅の品質確保の促進等に関する法律の概要

1)新築住宅の契約に関する瑕疵保証制度の充実(第7章関係)

 ア)新築住宅の取得契約(請負/売買)において、基本構造部分(柱や梁など住宅の構造耐力上主要な部分、雨水の侵入を防止する部分)について10年間の瑕疵担保責任(修補請求権等)が義務付けられる。(第94条、第95条関係)
 イ)新築住宅の取得契約(請負/売買)において、基本構造部分以外も含めた瑕疵担保責任が、特約を結べば20年まで伸長可能になる。(第97条関係)

2)住宅性能表示制度の創設」(第2章、第3章関係)

 ア)構造の安定、高齢者等への配慮、省エネルギー性などの住宅の性能を表示するための共通ルールを定め、住宅の性能を相互比較しやすくする。(第3条~第4条関係)
 イ)住宅の性能評価を客観的に行う第三者機関(登録住宅性能評価機関)を整備し、表示される住宅の性能についての信頼性を確保する。(第7条~第24条)
 ウ)登録住宅性能評価機関により交付された住宅性能評価書を添付して住宅の契約を交わした場合などは、その際の内容(住宅性能)が契約内容として保証される。(第5条~第6条関係)
 エ)性能評価を受けた住宅にかかわるトラブルに対しては、裁判外の紛争処理体制を整備し、万一のトラブルの場合にも紛争処理の円滑化、迅速化を図る。(第66条~第93条関係)

リフォーム事業者に関する情報提供

 住宅リフォームをしようとする一般消費者が、安心してリフォームを実施できるよう、(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターが、インターネット等を通じて、リフォーム事業者の情報提供を中心に、リフォームに関する様々な情報を提供しています。

1)インターネットを通じた情報提供

 一般消費者がリフォームに関する情報に簡単にアクセスできるように、インターネットを通じ、情報提供を行っています。(リフォネット http://www.refonet.jp/)

ア)リフォーム事業者情報の提供

 一般消費者が事業者を選定する際の参考となるよう、住宅リフォーム事業者の登録情報を「リフォネット」に掲載し提供しています。住宅の所在地、リフォーム工事の内容や事業者の所属団体、業種、資格者の有無等による検索や、事業者の名称、所在地等からリフォネット登録事業者であるかを確認することができます。
 また、リフォネット登録事業者の名簿を地方公共団体の相談窓口や消費生活センター等に配布し、窓口での閲覧に活用されています。なお、事業者の登録に当たっては適切に事業が実施されるよう、「住宅リフォーム事業者倫理憲章」の遵守について同意を求めています。
 そして、一般消費者がリフォネット登録事業者とリフォーム工事を契約する際、その契約の概要を記した「工事登録票」を(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターに提出しておくと、当該契約について相談等があった場合に(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターが必要に応じて事実関係の把握を行い、その結果を報告します。ただし、あっせん、調停及び仲裁は行ないません。

「住宅リフォーム事業者倫理憲章」
 良質な住宅ストックの形成と美しい街並みの整備を通して、21世紀の豊かな住文化の創造と社会の持続的発展の実現のため、住宅リフォーム産業に期待される社会的使命は大きい。住宅リフォーム推進協議会は、以下の「住宅リフォーム事業者倫理憲章」を定め、事業者への定着と事業環境の整備を推進する。この憲章は、住宅リフォームに関連する事業者が、その社会的使命に応え、それぞれの業態に応じて事業を適切に行う際の共通の行動規範となるものである。

a.依頼主の期待に応え、住み心地や資産価値が最大となるよう努める。
b.依頼主が適切な選択と判断ができるよう、常に正確な情報の提供に努める。
c.見積や契約等について誤解を生じないよう正確で分かりやすい書面により、適正な業務遂行に努める。
d.依頼主にとってよき相談者となり、クレーム等に対して誠実な対応に努める。
e.関係法令を遵守し、さらに高い品性とモラルの保持に努める。
f.住まいの質の向上を目指し、専門知識の修得と技術・技能の研鑽に努める。
g.依頼主の理解と協力を得て、健康で安全な生活環境の実現と、資源の有効利用等による地球環境保全への寄与に努める。

※住宅リフォームに関連する事業者が事業を行う際の共通の行動規範として、住宅リフォーム関連団体と全国の都道府県・政令市等で構成された住宅リフォームの基幹となる全国組織である「住宅リフォーム推進協議会」が定めた憲章

 イ)住宅リフォーム関連情報の提供

 「リフォネット」ではその他にも下記のような様々なリフォームに役立つ情報を提供しています。

○ 住宅リフォームの基礎知識:住宅リフォームの手順、業者の選定方法、見積り、書面契約の推奨、相談事例の紹介等について提供しています。
○ リフォーム見積ガイダンスシステム:パソコン上で工事の規模や希望条件等の住宅リフォームの各種条件を入力することにより、概算見積りの表示や見積り依頼書を作成することができます。
○ リフォーム工事用標準契約書式:小規模工事において契約書を取り交わさないことによるトラブル防止のため、「住宅リフォーム推進協議会」が作成したリフォーム工事用の標準的な契約関係書式について提供しています。
○ 住宅リフォーム資格者の情報を提供:住宅リフォームを担う方々の資質の向上を図るため、増改築相談員やマンションリフォームマネジャーといった資格者の育成を図っています。また、資格者のうち氏名等の公開を希望する方については、インターネットや地方公共団体の相談窓口等に置かれた冊子により、一般消費者に対し情報提供を行なっています。

2)電話による相談受付

 一般消費者から住宅に関する新築工事300
やリフォーム工事に関する様々な相談に応えるため、専用電話を設けて受け付けています。相談への対応は、一級建築士、消費生活専門相談員等が担当しています。

問い合わせ先
 ○国土交通省住宅局住宅生産課
  電話 03―5253―8111(代)
 ○(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
  電話 03―3261―4567(代) http://www.chord.or.jp
 ○住宅紛争処理支援センター相談窓口
  電話 03―3556―5147

マンション管理

 マンションは、ここ数年は年間約20万戸が新規供給され、2006年末現在で約505万戸のマンションストックに、国民の約1割にあたる約1300万人が居住していると推計されており、重要な居住形態となっています。
 こうした中、マンションの適切な管理は、マンションの区分所有者等だけでなく、社会的にも要請されているところですが、一方で、一棟の建物を区分して所有するため、権利関係が複雑であること等、マンション特有の問題が存在することから、居住者間の共同居住ルールの確立や、マンション管理の適正化の推進のための制度の整備を行っています。

1)マンション標準管理規約

 多くの住民が一棟の建物を区分して所有しているマンションにおいて、住民が長い間に渡り快適な生活を送るためには、住民の間でマンションの維持、管理や生活の基本的ルール(管理規約)を定める必要があります。国土交通省は、管理組合が、各マンションの実態に応じて、管理規約を制定変更する際の参考として「マンション標準管理規約」を定め、その周知を図っています。1997年2月の前回改正以降のマンション管理に係る法制度の充実、マンションを取り巻く情勢変化を踏まえ2004年1月に改正しました。

2)マンション標準管理委託契約書

 管理組合がマンション管理業者との間で、管理委託契約を締結するに際して、具体のマンションの状況に応じ、適宜修正して活用する標準形である「マンション標準管理委託契約書」を定めています。

3)マンション履歴システム(マンションみらいネット)

 区分所有者が、修繕の履歴情報等の管理情報からマンションの管理状況を把握することで適正な管理を一層推進するとともに、購入予定者が管理状況を考慮してマンションを購入できる環境を整備するため、マンションの管理情報を登録・閲覧することのできるマンション履歴システム(マンションみらいネット)を2005年11月から開始しました。
○マンションみらいネットホームページアドレス
 http://www.mirainet.org/

4)マンション管理標準指針

 適正なマンション管理のために管理組合に求められる広範多岐にわたる基本事項について、初めて標準的な対応を全般的かつ具体的に示した「マンション管理標準指針」を2005年12月に策定しました。

5)マンション管理の適正化の推進に関する法律

 2000年12月8日には、マンション管理士制度の創設、マンション管理業者の登録制度等、マンション管理の適正化を推進するための措置を講ずることで、マンションにおける良好な居住環境の確保を図ることを目的とした「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」が公布され、2001年8月1日から施行されました。

ア)マンション管理士

 マンション管理士は、管理組合の運営やその他のマンションの管理に関し、管理組合の理事長またはマンション区分所有者等の相談に応じ、助言・指導等を行います。

イ)マンション管理業者登録簿

 管理組合からマンションの管理を委託されているマンション管理業者については、国土交通省の「マンション管理業者登録簿」への登録が義務付けられ、登録業者に係る登録関係書類は国土交通省各地方整備局、北海道開発局及び内閣府沖縄総合事務局の窓口で誰でも閲覧することができます。

ウ)マンション管理業者の業務に関する相談

 マンション管理業者の業務の改善向上を図ることを目的とするマンション管理業者の団体として、(社)高層住宅管理業協会が指定されており、マンション管理業者の業務に関する苦情の解決のための相談や業務を行っています。

エ)マンション管理に関する相談

 管理組合の運営、管理規約の内容、修繕計画等マンションの管理に関する相談や助言等を行う「マンション管理適正化推進センター」として、(財)マンション管理センターが指定されています。

問い合わせ先
 ○国土交通省住宅局市街地建築課マンション政策室
  国土交通省総合政策局不動産業課
  電話 03―5253―8111(代)
 ○各地方整備局、北海道開発局及び沖縄総合事務局のマンション管理業担当課
 ○(財)マンション管理センター
  電話 03―3222―1516  http://www.mankan.or.jp
 ○(社)高層住宅管理業協会
  電話 03―3500―2721  http://www.kanrikyo.or.jp

定期借家制度

 1999年12月9日に成立し、2000年3月1日に施行された「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」は、借地借家法の改正をその主な内容とし、これにより定期借家制度が設けられました。
 定期借家制度とは、定められた契約期間の満了により更新されることなく借家関係が終了(再契約は可能)する借家契約のことです。なお、定期借地制度については、既に借地借家法第22条から第24条までにおいて定められています(1992年に制度導入)。ともに、公正証書等の書面(第24条は公正証書のみ)により、契約を締結することが義務付けられています。

○ 定期借家制度のポイント(旧制度との相違点)

 これまでの借地借家法では、「転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情」(旧第38条)によって生じる不在期間に限定して、契約期間の満了により契約を確定的に終了させることができるとしていました。しかしながら、良質な借家の供給を促進するという観点から、正当事由がなくても期間の満了により確定的に借家契約が終了する「定期借家権」を導入すべきであるとの主張がされるようになり、不動産の賃貸による運用収益の予測可能性を高めることにより不動産の流動化・証券化を促進するための基盤を整備するという観点からも、同様に定期借家制度の導入を主張する意見が出されるようになりました。このため、1997年9月より定期借家制度の導入に関する検討が本格的に行われ、1999年末の借地借家法の改正に至り、一般的な定期借家制度が導入されました。この制度の創設により、賃貸人が借家契約の更新拒絶の通知または解約申入れをした場合においても「正当事由」がないかぎり契約は終了しないこととする制度に例外が認められたわけです。
 定期借家制度においては、契約を締結するに際して、1)賃貸人はあらかじめ賃借人に対し、定期借家契約である旨を記載した書面を交付して説明すること、2)賃借人に対する期間満了による契約終了通知の通知期間を設けていること(1年前から6ヶ月前)、3)通知期間に関する特約のうち賃借人に不利な特約は無効とする、など一定の賃借人保護の充実が図られています。
 なお、従来の「正当事由」を必要とする借家契約制度も引き続き残っています。

○ 「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」の概要

 第1条     目的規定
 第2条~第4条 「良質な賃貸住宅等の供給の促進」「住宅困窮者のための良質な公共賃貸住宅の供給の促進」「賃貸住宅等に関する情報の提供、相談等の体制の整備」に関する国・地方公共団体の努力規定
 第5条     借地借家法の一部改正(定期借家制度の導入:(1)賃貸人の事前の書面交付による説明義務、(2)説明義務違反があった場合の更新がない旨の特約の無効、(3)賃貸人から賃借人への終了通知に関する規定、(4)賃借人の中途解約権創設に関する規定、(5)(3)、(4)に関する賃借人に不利な特約を無効とする規定、(6)借賃増減に関する特約に関する規定の定め)

問い合わせ先
 ○法務省民事局参事官室
  電話 03―3580―4111(代)
 ○国土交通省住宅局住宅総合整備課
  電話 03―5253―8111(代)

建設工事紛争審査会

 住宅等の建設工事については、注文主は、建設業者と請負契約を結んで工事をしてもらいますが、この請負契約をめぐりトラブルが発生する場合があります。その紛争解決のための準司法的機関として建設工事紛争審査会があります
 家を建てる時には、建設業者と請負契約を結んで工事をしてもらいますが、時として建設業者との間にトラブルが起きることがあります。例えば、新築の家なのに雨漏りし、業者に修理を依頼したがそれに応じない、契約の内容と違う劣悪な家が完成した、あるいは、工事の途中で解約を申し入れたが、精算金の額について折り合いがつかないなどです。こういった注文主と建設業者の間の請負契約をめぐるトラブルについては、裁判所の民事訴訟や民事調停といった方法で解決することもできますが、専門の紛争処理機関として各都道府県及び国土交通省に設置されている建設工事紛争審査会に紛争処理の申請を行うことができます。
 建設工事紛争審査会は、建築技術上の複雑な問題を含んだ建設工事の請負契約に関する紛争の簡易、迅速な解決を図ることを目的として、建設業法の規定に基づいて設置された準司法的機関であり、法律、建築、設備などの専門委員による「あっせん」、「調停」、「仲裁」といった手続きを行っています。(2005年度:申請件数233件、取扱件数380件)
 建設工事紛争審査会は、建設業者の許可の種類により、次のように審査会が分かれています。

〇 審査会の管轄

1)中央審査会

ア)当事者の一方又は双方が国土交通大臣の許可を受けた建設業者である場合
イ)当事者の双方が建設業者で、許可をした都道府県知事が異なる場合

2)都道府県審査会

ア)当事者の一方のみが建設業者で、当該都道府県の知事の許可を受けたものである場合
イ)当事者の双方が当該都道府県知事の許可を受けた建設業者である場合
ウ)以上のほか、当事者の双方が許可を受けた建設業者でなく、その紛争に係る建設
 工事の現場が当該都道府県の区域内にある場合

3)管轄合意

 上記(1)、(2)にかかわらず、当事者双方の合意により、いずれの審査会にも紛争処理を申請することができます。

問い合わせ先
 ○中央建設工事紛争審査会
  国土交通省内中央建設工事紛争審査会事務局
  電話 03―5253―8111(代)
 ○各都道府県建設工事紛争審査会
  各都道府県庁内建設工事紛争審査会事務局
  http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/const/funcho/funcho.htm