消費者の窓

〔2〕消費者政策の具体的施策

2 選択の機会の確保

1.消費者契約の適正化等

(2)具体的取引の適正化

(1) 訪問販売等の適正化

 訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引(いわゆるマルチ商法)等、消費者取引の中でトラブルを生じやすい特定の取引類型を対象として、これらの取引の適正化を図るため、「特定商取引に関する法律」が定められています。同法は、(1)事業者の不適切な勧誘・取引を取り締まるための「行政規制」と、(2)トラブルの防止・解決のための「民事ルール」(クーリング・オフ等)を定めています。
 以下に述べる商法には注意が必要ですが、契約を結んでしまったとしても、条件を満たせば同法等の規定に基づいてクーリング・オフや取消しをすることができます。

点検商法

 「ふとんのダニの点検に来た」「床下が湿っているようだ。放っておくと大変なことになるので調べてあげる」「飲み水の点検に来た」「無料耐震診断をしてあげる」など、点検を口実に消費者宅を訪問し、「早く手を打たないとこのままでは危ない」と不安をあおり商品の販売や工事の契約をする商法です。
 「無料で点検してあげる」と言って家庭を訪問し、「ダニだらけなのでこのふとんのままでは健康に悪い」「床下に湿気がたまっていてこのままでは家の基礎が腐ってしまう」「こんな水を飲んでいると身体に悪い」「地震が来ると瓦が落ちる危険がある」など、事実と異なることを言い、実際は必要のない商品やサービス、工事などを契約させる商法です。主婦や一人で自宅にいることの多い高齢者等に被害が多くなっています。相談の内容を挙げると、例えば「契約金額が高すぎる」「断ったのに強引に契約させられた」「うその説明をされた」などで「解約したい」というものが多くなっています。
 このような商法は、基本的に「特定商取引に関する法律」の訪問販売に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフすることができます。(クーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。また、事業者の説明に嘘があって騙されて、又は、帰って欲しいと言ったのに帰らずに執拗に勧誘を受けて仕方なく契約を結んでしまった場合等には、消費者契約法でその契約を取り消すことも考えられます。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。
 業者の中にはすぐ工事を始めて「もう取り付けたから」などと言って解約はできないと言うことがありますが、そのような場合でもクーリング・オフすることは可能です。
 ともかく、不意に訪問して点検するという業者には注意しましょう。一人暮らしの高齢者は特に、悪質な訪問販売業者に狙われやすいので、家族や近所の人たちが協力して被害に遭わないように力を貸してあげることが大事です。高齢者も信頼できる親しい関係を近所の人たちと作っておくとよいでしょう。また、痴呆症がある等の判断能力が不十分な人を保護し、支援する新しい制度として「成年後見制度」があります。こうした制度も活用しましょう。
 2005年度に国民生活センター、消費生活センターに寄せられた相談で数の多い商品、役務としては、浄水器、ふとん類、工事・建築サービス、床下換気扇などがあげられます。また、相談における契約当事者の特徴をみると、年代では60~70歳代、職業別では無職及び家事従事者の割合が多くなっていました。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)
 ○独立行政法人国民生活センター
  電話 03―3443―6211(総合案内)

SF商法(催眠商法)

 公民館やご近所の家の車庫等を借りて閉鎖的な空間で商品説明会を開催して、商品の特徴、使用方法などを説明するなどした後、商品の購入を募る商法です。その場の消費者同士の競争意識をあおって高額な商品を買わせることがあります。
 安売りや講習会を名目に人を集め、日用品や食料品等を無料か無料同然で配るなどして閉め切った会場で熱狂的な雰囲気に盛り上げ、消費者の間に「もらわねば損、買わねば損」というような一種の催眠状態を作り出して冷静な判断を失わせ、最終的には高額な商品(市価より高額)を消費者に買わせようとする商法です。(催眠商法ともいわれますが、「新製品普及会」という業者が初めて行ったため、その頭文字をとってSF商法と呼ばれています。)消費者が雰囲気に酔った状態で商品の購入を決定することになるため、後で「価格が高すぎる」「本当はほしくなかったのに買わされた」等、販売業者とのトラブルが生じることとなりがちです。また、臨時に設営された会場での販売であるため、販売業者の所在がはっきりせず、連絡が取れなくなるといったトラブルも起こりがちです。最近では、会場を締め切って帰らせない、脅かして契約書を書かせるなど、手口が乱暴で悪質になる傾向にあります。
 この商法は、刑法の監禁罪や脅迫罪に当たる可能性があり、それらに当たらない場合でも、店舗に類さない場所で販売が行われる場合や電話やビラなどで販売目的を告げずに呼び出して販売が行われる場合等には基本的に「特定商取引に関する法律」の訪問販売に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。また、事業者の説明に嘘があって騙されて、又は、帰りたいと言ったのに帰してもらえずに執拗に勧誘を受けて仕方なく契約を結んでしまった場合等には、消費者契約法でその契約を取り消すことも考えられます。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。
 SF商法についての消費者からの相談で、2005年度に国民生活センター、消費生活センターに寄せられたもののうち数の多い商品としては、ふとん類、健康食品、家庭用電気治療器具、磁気マットレス・磁気用品などがあげられます。また、相談における契約当事者の特徴をみると、年代では60歳以上、性別では女性、職業別では無職及び家事従事者の割合が多くなっていました。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)
 ○独立行政法人国民生活センター
  電話 03―3443―6211(総合案内)

次々販売商法

 高額な商品を買わされるなど一度被害に遭った消費者に対し、業者が次々と商品等を販売する行為を繰り返し、消費者の被害がどんどん拡大していく商法です。
 少し前までは若者の被害が目立ちました。エステティックサービスの契約をした人が化粧品や美容器具、健康食品を次々に契約させられたり、呼び出されて展示会へ行き絵画を契約させられた人が、その後も何度も呼び出され、そのたびに新たな絵画を契約させられたりといったケースです。最近では、このような若者の他に、高齢者が被害に遭うケースが増加しています。その内容としては、ふとん類や着物類、屋根工事や増改築工事などの工事関係、床下換気扇などの住居管理設備、紳士録・名簿などの販売が多く、またそれぞれ非常に高額なものとなっており、年金生活者などが被害を受け生活に窮してしまうといったこともあります。
 この商法は、店舗に類さない場所で販売が行われる場合や電話やビラなどで販売目的を告げずに呼び出して販売が行われる場合、並びに自宅に訪問されて販売が行われる場合等には基本的に「特定商取引に関する法律」の訪問販売に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。また、事業者の説明に嘘があって騙されて、又は、帰って欲しいと言ったのに帰らずに執拗に勧誘を受けて仕方なく契約を結んでしまった場合等には、消費者契約法でその契約を取り消すことも考えられます。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。
 一人暮らしの高齢者は特に、悪質な訪問販売業者に狙われやすいので、家族や近所の人たちが協力して被害に遭わないように力を貸してあげることが大事です。高齢者も信頼できる親しい関係を近所の人たちと作っておくとよいでしょう。また、痴呆症がある等の判断能力が不十分な人を保護し、支援する新しい制度として「成年後見制度」があります。こうした制度も活用しましょう。
 2005年度に国民生活センター、消費生活センターに寄せられた相談で数の多い商品、役務としては、ふとん類、アクセサリー、エステティックサービス、和服などがあげられます。また、相談における契約当事者の特徴をみると、年代では20歳代及び60歳以上、性別では女性、職業別では無職、給与生活者及び家事従事者の割合が多くなっていました。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)
 ○独立行政法人国民生活センター
  電話 03―3443―6211(総合案内)

キャッチセールス、アポイントメントセールス

 商品の販売目的や役務の提供目的を隠して、あるいは有利な条件を強調して消費者に接触し、喫茶店や営業所などに連れ込んで契約を結ばせる商法です。
 繁華街の路上などで声をかけられたり電話・郵便などで呼び出され行ってみると、喫茶店や営業所などに連れ込まれ執拗な勧誘を受け仕方なく商品の売買契約や役務の提供契約を結ばされることがあります。こうした販売方法はキャッチセールス、アポイントメントセールスと呼ばれています。
 キャッチセールスの典型例としては、駅前や繁華街の路上などで、「アンケートに答えて下さい」とか「モデルをやりませんか」というように、消費者が商品の売買等の目的とは無関係な言葉をかけられ、それをきっかけに営業所などに連れ込まれ、話をしているうちに商品の売買に話題が移り契約をさせられるといったものが挙げられます。
 また、アポイントメントセールスの典型例としては、電話・郵便などで「海外旅行の抽選に当たったから手続に来てください」というような口実で消費者が喫茶店や営業所などに呼び出されて契約をさせられるといったものが挙げられます。
 この商法は、基本的に「特定商取引に関する法律」の訪問販売に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。また、事業者の説明に嘘があって騙されて、又は、帰りたいと言ったのに帰してもらえずに執拗に勧誘を受けて仕方なく契約を結んでしまった場合等には、消費者契約法でその契約を取り消すことも考えられます。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。
 2005年度に国民生活センター、消費生活センターに寄せられた相談で数の多い商品、役務としては、キャッチセールスに関しては、化粧品類、エステティックサービス、アクセサリー、絵画など、また、アポイントメントセールスに関しては、アクセサリー、複合サービス会員、教養娯楽教材、エステティックサービスなどがあげられます。また、相談における契約当事者の特徴をみると、年代ではいずれも20歳代の割合が多く、性別ではキャッチセールスで女性の割合が多くなっていました。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)
 ○独立行政法人国民生活センター
  電話 03―3443―6211(総合案内)

デート商法(恋人商法)

 昨今、被害が増加しているデート商法とは、異性を電話等により呼び出したり街頭で声をかけたりして接触し会話を交わしていく中で、相手の恋愛感情を巧みに利用して高額な商品等を契約させる商法です。最近では、携帯電話の普及によって、より被害が増加する傾向にあります。
 商品の販売目的を隠して接触してくるところはアポイントメントセールスやキャッチセールスと同様の形態ですが、言葉巧みに相手の異性間の感情を利用して商品を買わせる手口は年々巧妙になっています。最近では出会い系サイトで知り合った異性が販売員だったというケースや、自宅への電話がきっかけでメールをやり取りするようになり、実際に会ったところ販売員だったという事例が目立ちます。いわゆるメル友だった時には商品の販売については聞かされず、実際に会って初めて商品の購入を勧められたというように、消費者がすぐには業者からの勧誘であると気付きにくくなっています。
 この商法は、基本的に「特定商取引に関する法律」の訪問販売に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。また、事業者の説明に嘘があって騙されて、又は、帰りたいと言ったのに帰してもらえずに執拗に勧誘を受けて仕方なく契約を結んでしまった場合等には、消費者契約法でその契約を取り消すことも考えられます。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。
 見知らぬ異性からの電話には、商品等の購入の誘いではと疑ってかかるくらい慎重になるべきです。また、相手が優しく親切なのは商品等を売るための手口です。その場の雰囲気に巻き込まれずしっかりとした冷静な判断を行うことが極めて重要であり、きっぱりと断る勇気や判断に迷った時には一度その場から立ち去る勇気を養うことが必要です。
 2005年度に国民生活センター、消費生活センターに寄せられた相談で数の多い商品、役務としては、アクセサリー、紳士洋服、絵画などがあげられます。また、相談における契約当事者の特徴をみると、年代別では20歳代、職業別では給与生活者の割合が多くなっていました。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)
 ○独立行政法人国民生活センター
  電話 03―3443―6211(総合案内)

資格講座商法(士さむらい商法)

 「受講するだけで資格が取れる」、「あなたはこの資格の取得義務がある」などと言って、公的資格や民間資格を取得するための講座を受けるよう勧誘する商法のことです。資格には、「士」の字がつくものが多いので、「士[さむらい]商法」ということもあります。近年、電話で強引な勧誘を行うといったものが増加しています。
 この商法の業者の主な手口は、次のようなものです。
 1) 職場へ執拗に電話をかけ、「受講すれば、試験を受けなくても資格が取れる」、「会社が受講を推薦している」、「この資格を取れば手当が支給される」等のセールストークを用いて、強引な勧誘を行う。
 2) 考える時間を与えず、電話口で強引に応諾の決断を迫り、消費者があいまいな返答をしたことをとらえて、契約の成立を主張する。
 3) その後直ちに契約書、クレジットの書類を送りつけ、代金支払いを迫る。
 4) さらに過去に講座を受講して資格取得に至っていない消費者を対象に、合格するまで受講の義務があるとして、新たな講座の契約をさせたり、終了させるには手続きが必要として高額な手数料の支払いを求めるケースが多くなっています。更に、あなたは対象者リストに載っている、お金を出せばリストから抹消してあげますとして高額な手数料を要求することもあります(一般に「二次被害」といわれています)。
 この商法は、基本的に「特定商取引に関する法律」の電話勧誘販売あるいは訪問販売に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。
 この商法に対しては、次のことに気を付けて、できるだけ速やかに対応することが必要です。
 1) 受講を勧誘されたときには、資格の内容や実施主体について国や地方公共団体に確認したり、講座の費用や支払方法を調べた上で、自分にとって必要な資格かどうかよく考えること。
 2) 電話勧誘に対しては、あいまいな返事をせず、受講しない場合には、毅然とした態度ではっきりと「受講する気はない」と答えること。
 3) 自分が承諾した覚えがないのに、事業者から一方的に契約書への署名・捺印や代金支払いを迫られても、これに応じたりせず、「応諾していない」と断ること。

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 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)

内職・モニター商法

 自宅などで簡単な仕事をするだけで高収入が得られるなどと言って電話等で勧誘し、その仕事をするのに必要だと言って高額な商品を購入させる商法ですが、結局仕事は提供されず、商品の代金支払だけが残るといった被害に陥ることがほとんどです。
 こうしたいわゆる「内職・モニター商法」の典型例としては次のようなものがあります。
 1) パソコンやワープロを使用して自宅で簡単にできる仕事があるという広告をして誘われた消費者から講習料や登録料を取ったり高額なパソコン等を購入させたりするが、実際は仕事をほとんど与えない。
 2) チラシを配るだけで高収入が得られると宣伝し、大量のチラシを高額で買わせるが、配っても配っても実際にはほとんど収入がない。
 3) その他、内職講習会と称して多額の受講料等を取った上、委託した仕事については種々の条件を付けて買いたたいたり、仕上がり具合を問題にして買い上げを拒否する手口(ステンドグラス内職、アクセサリー工芸内職等)や、相当の工賃収入が得られると宣伝し高額な機械を市価の倍額ぐらいの価格で売りつけるものの工賃は全く支払われない、などの手口があります。
 こうして、消費者は、収入を得ることができずに結局損をさせられてしまいます。
 この商法は、基本的に「特定商取引に関する法律」の業務提供誘引販売取引に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから20日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)

マルチ商法

 販売組織の加盟者が消費者を組織に加入させ、さらにその消費者が別の消費者を組織に加入させることを次々に行うことにより組織をピラミッド式に拡大していく商法のことです。
 連鎖販売取引は、利益が得られることをもって消費者を販売員に勧誘し、さらにその販売員が他の消費者を販売員に勧誘するというように、次々に消費者が販売員となって組織を拡大していくものです。この商法の問題点は、販売業者、販売員が特異な一部の成功例を引用して多大な利益が容易に得られるかのように消費者を信じこませたり、製品の優秀性を過度に強調する、また、友人や親戚を販売組織に加盟させようとする行為などがトラブルとなることが多いことです。
 高額な価格で購入した大量の在庫品を抱えてしまうなど、商売の経験が乏しい主婦や大学生が被害に遭うケースが多くなっています。
 この商法は、基本的に「特定商取引に関する法律」の連鎖販売販売取引に当たり、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから20日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。
 2005年度に国民生活センター、消費生活センターに寄せられた相談で数の多い商品としては、健康食品、化粧品類、浄水器、電話機・ファックスなどがあげられます。また、相談における契約当事者の特徴をみると、年代では20歳代、職業別では給与生活者の割合が多くなっていました。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)
 ○独立行政法人国民生活センター
  電話 03―3443―6211(総合案内)

送り付け商法(ネガティブオプション)

 契約を結んでいないのに商品を勝手に送ってきて、返品又は購入しない旨の意思を示さない限り、購入したものとしてその商品の代金を請求してくる商法です。
 商品と一緒に請求書が入っていたり、福祉目的をうたい寄付と勘違いさせたり、問い合わせた電話でもっともらしく業者に請求されると、商品が手元にあるため支払わなくてはならないような気になり代金を支払ってしまう人がいます。
 この商法は、「特定商取引に関する法律」のいわゆるネガティブオプションに当たり、商品が送られた日から14日間(商品の引き取りを販売業者に請求したときは、その日から7日間)を経過すれば自由に処分できます。代金を支払う必要も自分から商品を返送する必要もありません。ただし、その14日間(あるいは7日間)の保管期間中に商品を使うと購入の承諾とみなされ代金を支払わなくてはならないことになりますので注意が必要です。
 2005年度に国民生活センター、消費生活センターに寄せられた相談で数の多い商品としては、書籍・印刷物があげられます。また、相談における契約当事者の特徴をみると、年代では20歳以上の各年代、性別では男性、職業別では給与生活者及び無職の割合が多くなっていました。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)
 ○独立行政法人国民生活センター
  電話 03―3443―6211(総合案内)

現物まがい商法

 金やダイヤモンド、ゴルフ会員権などを業者が売りつけて、さらにそれを預かり、一定期間後に利子をつけて返す契約または一定の価格で買い取る契約を結びながら、実際には現物は消費者に引き渡されることがなく、そもそも業者が現物を持っているかどうかすら疑わしいといった商法です。
 金や牛等の販売をしているが、契約しても現物を渡さず、「現物は当社で預かり、利殖のために運用にあてて上がった利益の何割かを配当として支払います。銀行預金よりずっと有利な資産運用ができます。」などと説明し、消費者には預かり証が渡されるものの、現実には買ったものに目に触れることもなく、結局支払った代金も返ってこないという被害が多くなっています。
 この商法は、基本的に「特定商品等の預託等取引契約に関する法律(預託法)」で規制されており、契約を結んでしまった消費者は、クーリング・オフ(契約の無条件解約)することができることが記載された書面を受け取ってから14日間はクーリング・オフすることができます。(実際にクーリング・オフした証拠を残すために、内容証明郵便で行うことをお勧めします。)クーリング・オフした場合、消費者は一切の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。また、その14日間を過ぎてしまっても消費者はいつでもその契約を将来に向かって解除でき、その場合でも契約を締結した時のその商品の価値の10%を超える額以上の損害賠償又は違約金の請求を受けることはありません。
 クーリング・オフのやり方など、同制度の詳しい内容については、61ページを御覧下さい。

問い合わせ先
 ○経済産業省商務情報政策局消費経済政策課
  電話 03―3501―1511(代)