消費者の窓

〔1〕我が国の消費者政策

4 消費者政策の推進体制

消費者政策の推進体制

1.国の体制

(1)消費者政策会議

 消費者基本法の制定に伴い、従来の「消費者保護会議」が「消費者政策会議」へと改組され、新たに消費者基本計画の案の作成を行うとともに、消費者政策の実効性を確保するため、消費者政策の実施状況を検証、評価、監視することが規定されました。同会議は、内閣総理大臣を会長として、全閣僚及び公正取引委員会委員長によって構成されています。
 さらに、消費者問題への迅速かつ的確な対応を図る観点から、消費者政策会議の所掌事務のうち特定事項に関する審議等を機動的に行うため、消費者政策会議の委員のうち、特定事項に関係する委員のみから構成される「消費者政策会議関係委員会議」も設置されています。2005年9月、悪質住宅リフォーム問題に対応するため、初めて、内閣官房長官主宰のもと関係8府省の大臣出席による「消費政策会議関係委員会議」を開催し、「悪質住宅リフォーム問題への対応」を決定しました。

(2)国民生活審議会

 一般消費者の保護等、国民生活の安定及び向上に関する政策の重要事項について調査・審議し、並びにこれらの事項につき内閣総理大臣又は関係各大臣に意見を述べるため、消費者基本法及び内閣府設置法に基づき、国民生活審議会が設置されています。
 同審議会においては、1965年に発足して以来、消費者政策の重要な課題に関し調査・審議が行われ、各種の提言がなされてきています。

(3)内閣府・各省庁

 内閣府は、消費者の利益の擁護・増進に関する基本的な政策の企画・立案・推進を実施するとともに、国民生活審議会及び消費者政策会議の庶務を担当しています。また、各省庁が個別具体的な施策の実施を担当しています。さらに、関係各省庁の担当課長をメンバーとした消費者政策担当課長会議が、消費者政策会議幹事会決定(2004年9月9日)により設置され、消費者政策の推進等について関係省庁間の密接な連絡、情報交換、協議等が行われています。

問い合わせ先
 ○内閣府国民生活局消費者企画課
  電話 03―3581―9095

2.地方公共団体の体制/消費生活センター

 地方公共団体は、国の政策に準じ、また当該地域の社会的、経済的状況に応じて施策を講じています。

(1)都道府県の実施体制

 消費者政策の専管課・係等は、1972年までに全ての都道府県に設置されています。

(2)市町村等の実施体制

 消費者行政を事務分掌化している市町村等は、下表のとおり1,683団体、また、消費者行政の専管課・係等を設置している市町村等は、650団体となっています。

市町村等の実施体制

(3)条例の制定

 消費生活条例は、地方公共団体が消費者行政を実施する場合の基本的な枠組を定めると同時に、消費者の権利・役割、事業者及び行政の責務を明らかにしています。
 2006年4月1日現在の制定状況は、参考資料VII「全国の消費生活条例の制定・改正状況」280ページにあるとおり、都道府県では全団体(要綱を含む)、政令指定都市では13団体、その他の市町村では59団体が制定しています。

(4)消費生活センター

 消費生活センターは、都道府県・市町村の行政機関であり、国民生活センター等と連携を保ちつつ、消費者への情報提供、苦情処理、商品テスト等の消費者行政の実施にあたっています。消費生活センターは、地方公共団体が条例等によって独自に設置するものであることから、その名称も消費者センター・生活科学センター・県民生活センター等といろいろなものがあり、また、その規模も地域の実情に応じて様々です。

消費生活センター

 兵庫県立神戸生活科学センター(1965年11月)、同姫路生活科学センター(同年12月)が設立された後、消費生活センターは、1970年代にかけて大幅に増加していきました。2006年4月1日現在531か所となっています。都道府県・政令指定都市では全団体に設置され、市のセンターも着実に増加しています。

問い合わせ先
 ○内閣府国民生活局消費者調整課
  電話 03―3581―1025

3.独立行政法人国民生活センター

 国民生活センターは、国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から国民生活に関する情報の提供及び調査・研究を行うことを目的とした特殊法人として、1970年10月に設立されました。
 2003年10月に、独立行政法人国民生活センターとして新たなスタートを切るとともに、次に挙げる各事業を行っています。また、2004年6月に公布・施行された「消費者基本法」において、消費生活に関する情報の収集・提供、苦情相談などの中核的機関としての役割が明記されました。

(1)広報交流

 毎月、記者説明会を開催して、情報提供しています。
 テレビ番組として生活情報番組「ご存じですか」を提供しています。また、インターネット動画でも見ることができます。
 出版物として、暮らしと商品テストの情報誌「たしかな目」(月刊)、消費者行政関連情報や消費者活動及び苦情相談事例等のカレントな情報を集めた消費者問題の専門誌「国民生活」(月刊)、毎日の生活に役立つ情報をコンパクトにまとめた「くらしの豆知識」等を発行しています。その他、消費生活トラブルについて普及啓発用リーフレットを作成、全国の消費生活センターを通じ配布しています。
 インターネットホームページ、メールマガジン等では消費者問題の最新情報や商品回収情報の提供等、毎日のくらしに役立つ情報を提供しています。
 また、生活問題、消費者問題に取り組んでいるNPOや消費者関連団体を中心とした幅広い情報交流、ネットワークづくりを目的として、2004年10月から東京事務所内に「くらしの情報交流プラザ」を設置しています。
(組織図) 2007年1月1日現在

広報交流(組織図)

(2)情報分析

 国民生活センターと都道府県・政令指定都市の消費生活センター間を、全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET … Practical-living Information Online Network System)がオンラインで結ばれており、消費者からの苦情相談等を収集し、分析・評価して情報提供しています。
 また、商品・サービス関連事故による消費者被害の未然防止・拡大防止に資するため、「危害情報システム」により、商品等による事故情報を消費生活センターと全国の協力病院(20カ所)から収集し、原因等を調査して情報提供しています。

(3)消費生活相談

 各地消費生活センター等からの経由相談に幅広く対応するとともに、消費者からの苦情・問合せ等に対し、助言や情報提供を行う相談業務も行っています。苦情が多発するような問題については、必要な調査、分析を行って、各関係方面へ要望等を行っています。2005年4月からは、個人情報保護に関する苦情相談の受付も開始しています。
 また、消費者被害の実態をリアルタイムで把握し、今後の被害拡大防止に役立てるため、2002年4月からインターネットを利用した情報収集システム「消費者トラブルメール箱」を開設しています。

(4)調査研究

 消費者が直面する新たな生活問題など、国民生活の実情及び動向に関する総合的・実践的な調査研究を実施しています。各種の生活情報を収集・提供するため、「国民生活動向調査」等の実施・公表、生活問題関連図書等の収集及び閲覧サービスを行っています。

(5)商品テスト

 全国の消費生活センター等で受け付けた苦情相談の解決のため、また製品関連事故の原因究明を通じた被害の未然防止・再発防止のために商品テストを実施しています。事故や被害などの内容が消費生活に重大な影響を及ぼすと思われる問題や、類似した事故や危険のおそれが認められる商品については、事故等の未然防止、再発防止等の観点から問題提起型テストを実施しています。
 その他、全国商品テスト企画会議を開催し、全国の消費生活センターにおける商品テストの効率化、技術向上を支援しています。

(6)教育研修

 消費者行政担当職員、消費生活相談員、企業消費者部門等を対象として、それぞれのニーズに応じたテーマによる教育研修事業を各地で展開しています。また、「全国消費者フォーラム」など、消費生活問題に関わる人々が交流する機会の提供も行っています。
 また、消費生活相談員の能力・資質の向上を図るため、「消費生活専門相談員」の資格認定試験を実施しています。

問い合わせ先
 ○国民生活センター相模原事務所(本部、商品テスト、教育研修)
  所在地 〒229―0029 神奈川県相模原市弥栄3―1―1
  電 話 042-758-3161(代表)
 ○国民生活センター東京事務所(広報交流、情報分析、相談、調査研究)
  所在地 〒108-8602 東京都港区高輪3―13―22
  電 話 03-3443-6211(総合案内)
      03-3446-0999(消費生活相談)
      03-5475-3711(個人情報相談)

4.OECD/CCP(消費者政策委員会)

 OECD消費者政策委員会(CCP:Committee on Consumer Policy)は、消費者政策に関する加盟国間の情報及び経験の交換、討議並びに協力の推進を目的として、1969年にOECD(経済協力開発機構)に設置され、本会合は通常年2回開催されています。CCPでは、加盟国等における消費者問題を検討し、消費者政策の分野における加盟国間の協力の発展・強化に貢献することに取り組んでおり、その活動は、我が国における消費者政策の進展にも大きく寄与しています。

問い合わせ先
 ○内閣府国民生活局消費者企画課
  電話 03―3581―9095